カードの迷宮 ★★★★☆ ゲーム紹介 2015年10月15日
粘るか進むか悩ましい。読みと駆け引きと度胸の競りゲームです。

<基本情報>
【 タイトル 】 カードの迷宮【 作 者 】 樫尾忠英【プレイ人数】 2~4人【プレイ時間】 15分【 対象年齢 】 8歳以上【個人評価(2人プレイ、3人プレイ)】 ★★★★☆
楽しみにしていたガーデンゲームズさんの新作を一足先に遊ばせてもらいました。
感想としては、今まで以上にシンプルなのに駆け引きとジレンマが楽しいゲームで
とても面白かったです!
特に面白くしているルールが、「先にカードを出すと少し有利になる」という点と、
「より深い階層を探検してしまうとそれより浅い階層はもう探索できない」という点。
この2つのルールがとても効いていて、もうちょっとこの階層で粘るか、それとも
他の階層に賭けて先に探検してみようか。。。どうしよう!、ととても悩ましいです。
また、競りのカードである探検カードの配置が裏向きのままである点や、スタート以外の
深い階層の迷宮カードは最初裏向きなので、読み合いと駆け引きをしながらも
新しい階層にチャレンジするときには度胸の良さも必要です。
これもなかなか面白くて、予想外に数値の高い迷宮カードで喜んだり、
予想外に低い迷宮カードでガッカリしたりと、一喜一憂するのも面白いですね!
今回は2人プレイで2人でも面白かったのですが、同じルールで遊べる3人プレイも
遊んでみました。より他プレイヤーとの読み合いというか、勝負する場所が分散され
カード1枚の使い方に思考性が増すように感じました。
チーム戦となる4人プレイもぜひ遊んでみたいですねぇ。
「カードの迷宮」は11月22日に開催されるゲームマーケット2015秋で販売予定だそうです!
遊び方やルールの詳しいことはガーデンゲームズさんのHPにしっかりと載っていますので
詳しくは以下のガーデンゲームズさんのHPをチェックしてみてくださいね。
なお、現在予約受付中とのことですガーデンゲームズ ボードゲーム工房
http://gardengames.blog40.fc2.com/【ゲーム内容】
カードの迷宮は、6階層ある地下迷宮を探検し各階層の財宝を取り合うゲームです。
各階層で探検カードを出して競りをします。
ただし一度下の階層を探索したらそれよりも上の階層に戻ることはできません・・・
このような財宝を求める探検を、数ラウンドに渡ってプレイし勝者を決定します。
ゲームの準備では財宝カードを縦に6枚並べカードの迷宮を作ります。
一番上(浅い)階層のカードのみを表向きにし、他は裏向きのままにしておきます。
各プレイヤーは1色の探検カードのセットを受け取ります。中身は全色同じです。
自分のカードセットはしっかりシャッフルし、裏向きの山として自分の前に置きます。
そこから2枚を引いて最初の手札とします。
準備はこれだけ。簡単で良いですね。
なお、通常ゲームでは2~3人で遊ぶことができます。4人プレイの場合はチーム戦になります。
今回は通常ゲームをご紹介。
準備ができたらスタートプレイヤーから時計回りに順番に手番を行います。
手番でできることは
カードを1枚補充する か、
探検カードを出す かのどちらか。

カードを補充する場合は、自分の山札から1枚カードを補充して手番は終了。
(もちろん、山札にカードがなければ行えません)
探検カードを出す場合は以下のルールに従います。
カードは裏向きで1枚だけ出し、階層の財宝カード右側に裏向きで置きます。
裏向きで置くため、どのような数字を出したかわからない点が、このゲームの駆け引きの
面白いところになります。
また、カードを出す際は、出した順番(特に1枚目)がわかるように、少しずらして
置いておくようにします。
原則、どの階層に置くかは自由に選べますが、
深い階層に一度カードを出すと、
それよりも浅い階層には置くことができません。そして出したカードが、その階層に置かれた最初のカードだったなら、その階層の裏向きの
財宝カードを表向きにします。
この時点では、青色プレイヤーはすべての階層にカードを置くことができます
このように2階層目にすでに青色プレイヤーがカードを出していると、
青色プレイヤーは1階層目には置けません。↑
このように、より浅い階層に置けないのは、すでに下の階層にカードを置いている
該当プレイヤーのみです。例えばこの場合、
赤色プレイヤーは依然として1階層目に置けます。
なお、階層は飛ばすこともできます。1階層目の次は2階層目、そして3階層目・・・というのではなく
いきなり5階層目だろうと6階層目だろうと置くことができます。
ただし、もうそれよりも浅い階層には置けませんので、十分に注意が必要です。
さて、上記のルールのみだと、上の階層から粘った方が得、つまり、まだ財宝カードが裏向きの
下の階層には危険を冒して先に進むメリットが少ないように感じるのですが・・・
ここで、もう1つのルールが効いてきます。それは・・・
その列に最初にカードを置かれたカードには得点計算(後述)の際に
「2」が上乗せされるという一番手ボーナス です。
つまり、未公開の財宝カードはもしかしたら数字が小さいかも・・・というリスクを冒す分
その勇気を称え(ているかどうかはわかりませんがw)、数字が+2されるわけです。
実はこのルール、小さいようですが意外と効いてきます。
このように、財宝カードの価値と他プレイヤーの出した探検カードの数値を考えて読み合い
ときには高価値の財宝カードを求めて未公開の下の階層に思い切って飛び込んでみる。
そんな駆け引きと度胸のゲームなわけですね。
手番が進んでいくと、もうカードの補充ができなるなることもありますが、その場合は
探検カードを出すという手番のみを行うことになります。

こんな感じでゲームが進んでいき、すべてのプレイヤーが探検カードを置き終えたら
1ラウンド終了です。
すべてのカードが置かれると、ラウンド終了で得点計算(財宝カードの獲得)を行います。全ての探検カードを順番を変えないように(特に1枚目)注意して表向けます。
各色ごとの数値を合計し、もっとも数値が大きかった色のプレイヤーがこの財宝を獲得します。
このとき、
1枚目のカードの数値に+2をすることを忘れないでください。
なお、もし最も高い数値合計のプレイヤーが2人以上のいた場合、
その階層で先にカードを出しているプレイヤーが獲得することになります。

このようにすべての階層の財宝カードの獲得者を獲得させることが終了したら
獲得した財宝カードの数値を合計し、もっとも財宝カード合計数の多かったプレイヤーが
このラウンドの勝者となります。
財宝カードの最も多い数値合計のプレイヤーが2人以上いた場合、より低い数値の財宝カードを
持っているプレイヤーがラウンドの勝者となります。
これでラウンドが終了となり、もし2つのラウンドで勝利しているプレイヤーがいた場合
その時点でそのプレイヤーが勝者としてゲームが終了します。
まだ誰も2つのラウンドで勝利していないなら、準備から始め、新しいラウンドを開始します。
どこで勝負をかけるか、どの財宝カードを獲得すれば優位に進められるかという
読み合いが楽しいゲームでした。
準備もルールも簡単で、ゲーム時間も短めなので遊びやすいゲームだと思います!
今度は4人のルールでも遊んでみたいです。