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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。

おかしな遺言 【ボードゲーム】

 おかしな遺言   ★★★☆☆ ゲーム紹介 2013年11月12日

 先に財産を使い切った人が勝ち!でも散財って結構難しいのね。。。

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<基本情報>
【 タイトル 】  おかしな遺言(原題:LAST WILL)
【  作 者   】  Vladimir Suchy
【プレイ人数】  2~5人
【プレイ時間】  45~75分
【 対象年齢 】  13歳以上

【受賞歴など】 特になし
【入手・プレイ状況】  KIWIGAMESで購入
【個人評価(2人プレイ)】 ★★★☆☆
お金を増やすのではなく「お金を使いきった人が勝ち」という逆転のテーマが気に入り
購入しました。結構おバカなゲームなのかなと思っていたのですが結構硬派なゲーム。
しっかり計画的に進めていく必要があり「ちゃんとしたゲームやんw」となんか驚き。

特に手番で最初に行う「計画」の選択は重要で、自分の状況や他のプレイヤーの狙いを
しっかりと把握していないと大失敗することもあり、7ラウンドしかない状況では
1手のミスが命取り、ということも。結構シビアなゲームです。

計画フェイズ以後も、早い者勝ちの行動選択やカード選択等、他プレイヤーとの絡みが
適度にあるため、なかなか遊び応えがありました。勝利条件から逆算して、何をすれば
うまくいくだろうかと、しっかり計画を立てるゲームが好きな人は楽しいと思います。

一方、ものすごく気になった点は「お金を散財する爽快感がない」という点ですかね。
テーマ的にもっとおバカで勢いよくお金を使えるゲームだと思っていたので。。。
「コンパニオンとの旅行」や「愛犬連れの豪華ディナー」みたいな楽しそうなイベントも
どうしてもカードの効果などに目が言ってしまい、粛々とカード処理をしてしまいます。
このゲームでの爽快感の無さはテーマを台無しにしちゃってるかなと思いました。
そこが自分的には結構なガッカリ感でしたので、★3つにしています。
ゲームの内容的には★4つぐらい好きなんですけどねぇ。。。


【ゲーム内容】

亡くなった大富豪の叔父さんのおかしな遺言。
「お金がもたらす喜びを実感できる者に、全財産を相続させる!」

つまり、お金をうまく使う者こそが相続者になるということです。

そのため、まず一定のお金が候補者たちに渡されました。
これを早く消費した者こそが、残りの莫大な財産の相続者になれるわけです。

さぁ、こぞってお金を使いまくりましょー!! 


っていう感じのゲームです。

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ゲームプレイ中の様子


最初に受け取るお金はランダムにカードを引いて決めます。
初めてのゲームのときは70ポンドでいいようですよ。

ルールに従ってゲームボードやカード類を用意し、個人用のボードなどを受け取り
スタートプレイヤーを決めたらゲームスタートです。


ゲームは以下の5つのフェイズで1ラウンドとなっており、最長7ラウンドになります。

(1)準備フェイズ
(2)計画フェイズ
(3)使用人フェイズ
(4)アクションフェイズ
(5)終了フェイズ


このうち、(1)計画フェイズは新たなラウンドの準備を行います。
(5)の終了フェイズは所持できるカード枚数により調整(捨てたり)等を行います。

ですので実際にプレイヤーが選択したりするのは(2)~(4)の間ですね。


さて、それではゲームの流れで説明を。

(1)準備フェイズでは中央に置かれたゲームボードの「カード追加ボード」に
あとのフェイズで獲得できるカードを準備します。


その後、(2)計画フェイズをスタートプレイヤーから順に行います。


(2)計画フェイズ
ここではスタートプレイヤーから順番に、フェイズ3以降の行動を決める計画をします。
計画をするといってもやり方は簡単で、ボード上の砂時計スペースに自分の計画マーカー
を置くだけ。

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砂時計スペースに、スタートプレイヤーから順番に早い者勝ちでマーカーを置きます。


この際、計画マーカーをおいた場所により、以下のことが決まってきます。

・フェイズ3以降のプレイ順
最も左側に置いた人が最初に行動します。その後順番に、右隣の砂時計の人が行動します。

・カードを引ける枚数
描かれているカードの数だけ、即座にカードを引けます。

・フェイズ3(使用人フェイズ)で送り込める使用人の数
描かれている帽子の数だけ、使用人を送り込めます。

・フェイズ4(アクションフェイズ)で使えるアクションポイント数
描かれている数字分だけアクションポイントがもらえます。


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砂時計ごとに上記の組み合わせが絶妙になっており、どれを重視するかが悩みどころです。

欲しいカードがある等、早めに手番を行いたいならより左に置きたいでしょうし
とにかくカードをたくさん引きたいなら右から3つめの砂時計。
カードもあり、使用人もアクションポイントも多めなのは一番右だけど手番が遅くなる。。。

というような感じで、それぞれのプレイヤーの思惑が絡み合うところですね。


で、計画フェイズに全員自分の計画マーカーを置ききったら、次のフェイズへ移ります。


(3)使用人フェイズ

使用人フェイズでは、先ほどの計画フェイズの選択に従い、プレイ順の早い人から順番に
使用人コマ(帽子型のやつ)を1つずつ、ゲームボードの使用人スペースに置いていきます。

使用人スペースとは下の写真のようにゲームボード上に描かれている丸いスペースのことです。
それぞれのスペースには数に限りがあり、早いもの勝ちで埋まった所はもう選べません。

ここには、不動産価格を変動させたり、個人ボードを拡張できたり、カードを受け取れたり
というような感じで、次のアクションフェイズに影響するものがほとんどです。

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使用人フェイズは、計画フェイズで決まったプレイヤーごとの使用人コマの数を
全プレイヤーが置ききるまで行われます。その後、(4)アクションフェイズに移ります。



(4)アクションフェイズ

アクションフェイズでは、いよいよ自分が持っているカードなどを使うときです。
ここでもプレイ順は計画フェイズで決まった順(砂時計でより左側の人から)です。

まず砂時計スペースのアクション数の表示に従い、個人用ボードの左側にある
アクションカウンターを、該当する数字のところに置きます。
(アクションを行うたびに、これを動かして残りのアクション数を表示します)

その後、任意の順番で自分の持っているカードや個人ボード上のカードを使ったりして
お金を消費していくわけです。

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使えるカードには大きく分けて4種類あります。
まず白い「イベントカード」。こちらは1回きり使用できるカードで、体験型の行事です。
たとえば劇場に行ったり、船旅に行ったり、というような感じですね。

なお、カードには消費するお金のシンボルや、それを行うために必要なアクションポイントが
描かれています。

例えば下の写真でいうと、2ポンド消費するために1アクションポイントが必要
というようになっているわけです。(上の方のシンボル)

で、もしこの劇場に馬で出かけた場合(後述:お伴)、さらに3ポンドの支払いを
することができるわけです。(下の方のシンボル)

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で、次に薄紫みたいな色の「お伴(おとも)カード」。
こちらは前述の白いイベントカードや、後述の不動産カードなどと一緒に使用できるもので
余分に(より豪勢に)お金を使えるカードです。

先ほどの馬の例のように一緒に使えばお金がかかり、破産に近づけます!

下の例だと、コンパニオンとの船旅ですよ!!

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こんなもん、加山雄三かアラン・ドロンぐらいにしか許されない豪遊でしょう。

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まぁ、こういう非日常を味わえるゲームなわけですよ! うらやましい!!


さて、カードの続きですが、あとは茶色っぽくて枠が黒いカードが2種あります。
1つは「斡旋人と経費」、もう1つは「不動産」です。

こういう黒い枠のカードは、個人ボードに出していきます。白いカードが使いきりなのに対し
黒い枠のカードは個人ボードにある限り継続的に使用できます。

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これら黒いカードは、原則的にボード上に出すときに1アクションポイントを消費し
必要に応じて使う(活性化する、と呼びます)たびにアクションポイントを消費する
場合などがあります。(アクションポイントがかからないカードもあります)

また、斡旋人の中にはカードごとに特有の特権があります。
カードの下部に描かれている特権は結構強いものもありますので、うまく使っていきたいですね。

※特権はカードの使用(活性化)に関わらず適用できます。

なお、カードを使用(活性化)したときは、それが使用済みであることが分かるように
ボード上のカードを少し下にずらして、ボードのチェックマークが見えるようにします。
使用済みでも次のラウンドではまた使えますが、1ラウンドでは1度だけとなっています。

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最後に不動産ですが、こちらは他のカードと比べて少し異質なカードです。
個人ボードに置くことは先述のカードと同じなのですが、アクションポイントのほかに
置く際(購入したことになり)費用がかかります。
逆に、取り除く際には売却したことになりお金を受け取ります。

そして、不動産は時間の経過(ラウンドをこなすたび)とともに価値が下がっていきます。
お金を使いたいゲームなので、価値が下がることは嬉しいことなのですけどね(笑)

また、不動産はメンテナンスをすることで都度お金を支払うこともできます。
右側に描かれているお金のシンボルがそちらです。
ただし、メンテナンスをするとそのラウンドで不動産価値が下がらない点はご注意を。


価値が高いうちに買い、価値が下がってから売れば、あら不思議。
不動産長者ならぬ不動産貧乏になれるわけです。

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また、不動産にはいくつか種類があり、農場はちょっと特殊です。
農場は価値が下がることはなく一見魅力がなさそうなのですが、お伴カードの動物たちを
飼うことができるので、増やしていくとメンテナンスで大金を使うことができます。
(置ける動物は、カードの上から描かれている順なのでご注意を)

カードの状況によっては農場経営で破産するのも悪くないと思いますよ!!

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なお、不動産の価値については、ゲームのメインボードにある不動産相場による修正が
入ることをご注意下さい。-3から+3までの範囲で不動産価格が変動調整されます。
不動産については以上です。


あと、カードの種類で特殊なのが2つあり、1つはその名も「特殊カード」。
これは上記で説明したカードのちょっと強力なカードなどが含まれているものです。
一部本当に特殊なカードもありますが、結構使い勝手がいいのであれば嬉しいですね。

もう1つが「ワイルドカード」。
こちらはお伴カードの特殊版みたいもので、どのお伴カードの代わりとしても使えます。

以上、アクションフェイズとカードの説明となりました。


アクションフェイズが終わると

(5)終了フェイズです

ここでは、手札を上限枚数まで減らしたり、不動産の価値を1つ下げたりして
次のラウンドの準備を行います。


そして、次のラウンドに進み、スタートプレイヤーが次の人に移り(1)計画フェイズから
新しいラウンドが開始されます。


こんな感じで、7ラウンド経過するか、誰かが破産するまでゲームは続きます。
もし複数人が破産した場合は、マイナスが大きい人が勝者です。

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なかなか日常では体験できない豪遊や無駄遣いをしてみたい方は、是非遊んでみてください!
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