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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。

アルカトラズ・スケープゴート 【ボードゲーム】

 アルカトラズ・スケープゴート   ★★★☆☆ ゲーム紹介 2012年10月3日

 監視カメラを壊すぞ! トンネル掘るぞ!「○○さん、生贄ってことで…」

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<基本情報>
【 タイトル 】  アルカトラズ・スケープゴート(原題:Alcatraz the Scapegoat)
【  作 者   】  R・シウィツキ、K・シウィツキ、K・カヌッシュ
【プレイ人数】  3~4人
【プレイ時間】  60分
【 対象年齢 】  15歳以上

【受賞歴など】 特になし
【入手・プレイ状況】  ゲームストア・バネストで購入
【個人評価(4人プレイ)】 ★★★☆☆
刑務所からの脱獄という大目標では協力しつつ、必ず1人は脱落するというルールで好みが
分かれそうだな~というのが一番大きな印象です。
自分がスケープゴートになったときや、又は自分がスケープゴートに選ばれそうになったときに
いかに灰汁の強さを出せるか、スケープゴート役としていかに「足を引っ張れるか」がゲームの
楽しさに大きく影響するので、みんないい人で単なる協力ゲームになるとあっさり終わります。
「脱獄しないと一生刑務所だ!」というシチュエーションを踏まえた「なりきり度」が大切ですね。


「毎回投票で入れ替わるスケープゴート」というシステムの面白さがイマイチ感じられず消化不良
だったので、いっそスケープゴート=看守のスパイという設定で思い切り足引っ張りまくる対戦型
協力ゲームとして遊んでみるか、またはスケープゴートとして足を引っ張る行動に得点をつけて
スケープゴートになったプレイヤーが気兼ねなく足を引っ張れるルールなどを導入するなどして
ちょっとバランスを調整してみたいな~と思いました。

個人的には脱獄のテーマやゲームボード(タイル)のイラスト、ミッションの設定等の雰囲気は
「プリズン・ブレイク」や「大脱走」などを彷彿とさせて大好きなので、また遊びたいです。


【ゲーム内容】

※すいません、記事作成中で画像がまだです。。。

アルカトラズ・スケープゴートは、プレイヤーが協力してアルカトラズ刑務所からの
脱獄を目指しつつ、無情にも1人は刑務所に置いていかれるという半協力ゲームです。

刑務所は12枚の中型タイル状ゲームボードを組み合わせて作ります。
各プレイヤーはこの中に囚われている囚人となってあっちこっち移動したり
任務のクリアに必要なアイテムを獲得したりしながら脱獄を目指します。

最初の準備としてゲームボードを組み合わせた刑務所を作り、アイテムタイルや
看守コマ、任務カードをゲームボード上に配置します。

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なんかプリズンブレイクでこういう画を見た気が。アメリカの刑務所らしいですね。


アイテムタイルはゲーム進行中に再配置することがあっても決まった場所に置かれます。
看守コマや任務カードは初期配置、再配置、追加配置の場合も原則「区域カード」を
使用して決めます。
各プレイヤーは自分の体力やアイテムを表示するプレイヤーボードを持ちます。
最後に、最初のスケープゴートをランダムに決定したらゲームスタートです。

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みんな悪そう・・・


脱獄に向けて各プレイヤーはいくつかのラウンドをこなすことになります。
1ラウンドの大まかな流れは

(1)新たな看守の登場(=看守が増える)
(2)(このラウンドの)スケープゴートを選ぶ
(3)各プレイヤーがアクションを行う
(4)脱獄可否判定を行う


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ゲームの様子は箱裏の画像が一番わかりやすかったのでここで掲載。

(1)新たな看守の登場
新たなラウンドではまず最初に刑務所内に看守が増えます。脱獄の空気を感じ取って
刑務所側が監視を強化するイメージです。
この「新たな看守の登場」によって増える看守は毎ラウンド1人です。登場場所は
ランダムになっており、刑務所の各タイルに該当するカードを引くことで決まります。
ゲームボード(刑務所)内に一定数の看守が置かれると敗北条件に該当しますので
できるだけ早い段階で脱獄することが肝心ですね。

(2)スケープゴートを選ぶ
このゲームの最も特徴的な部分で、投票により「スケープゴート(生贄)」を選びます。
この投票は毎ラウンド行われます。つまり毎ラウンド変わる可能性もあれば、ずっと同じ
という可能性もある、ということです。
スケープゴートの選定は、各プレイヤーが話し合うなどしたあと投票によって決めます。
投票方法は、各プレイヤーが自分を含めた全プレイヤーを表す色のコマを1つ握り込み
一斉に公開することで行います。基本的には多数決になりますが、同数の場合は現在の
スケープゴートの人の意見が上、ということにしてカウントします。

スケープゴートになることにはメリットとデメリット両方があります。
まず大きなメリットとしてはスケープゴートであるときのみ(3)のアクションを行う際
「脅迫カード」を使える、ということがあります。脅迫カードは強力なものが多いので
脱獄する目標に対して大きく足を引っ張ったり、使い方によっては脱獄を有利にしたりと
使用するメリットは大いにあるといえます。

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この脅迫カードが脱獄の成否を決定づけることもあります!


また、スケープゴートである間は(3)でアクション実行に必要なアクションポイントが
他のプレイヤーよりも多い状態になります。

一方、スケープゴートのデメリットとしては脱獄目標達成に不可欠な「計画の要素」を
スケープゴートである間は獲得できない、というものがあります。
また、そもそもスケープゴートである間は、「任務の達成」のアクションも行えません。
(※脱獄の「計画の要素」は後で詳しく説明します)

話し合いでは「俺をスケープゴートにしたら強烈な脅迫カード使っちゃうよ~」とか
「皆で順番にスケープゴートを回そうよ(投票で裏切るかもしれないけどね…)」など
いろいろな駆け引きをしながら自分が損をしない様に立ち回ることも必要です。
メリット、デメリットともに大きいので、よく考えて人選しないとダメですね(笑)。

(3)各プレイヤーがアクションを行う
基本的にそれぞれのプレイヤーが行動を行うこのラウンドがゲームクリアのための
メインになります。
各プレイヤーはアクションポイントを消費して、移動をしたり、看守を呼び寄せたり
アイテムを獲得したりと、脱獄計画を進めるための行動を行うことができます。
原則、1つの行動には1アクションポイントが必要です。
所持するアクションポイントの範囲内で、いろいろな組み合わせでアクションを行う
ことが可能です。

ここで先ほど出てきた「計画の要素」と、それを達成するための「任務」を説明します。

まず、計画の要素はA,B,C,D,E,Fの6つあり、一定の任務をクリアすることで要素のうち
どれかを獲得(クリア)することができます。
そして脱獄には「1人を除いた、他の全プレイヤーでA~Fを達成している」ということが
必要になります。
(裏をかえせば、除かれた1人=脱落者=刑務所に置き去り、というわけです)

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各プレイヤーがもつプレイヤーボード。上部にA~Fの要素が表示されています。


例でいうと、以下のような感じです。(甲さん、乙さん、丙さん、丁さんの4人プレイ)

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言葉で説明するとややこしいのですが、実際にゲームをしていけば簡単に分かります。
なお、この計画の要素の判定は全プレイヤーがアクション実行後、つまり(4)で行います。

さて、そしてこの「計画の要素(A~F)」を獲得するために「任務」をこなします。
任務は「任務カード」によってあらかじめゲームボード上に配置されています。
そして任務の達成のためには、その任務カードが置かれている場所で、その任務カードに
描かれている「プレイヤー人数条件」「看守人数条件」「所持アイテム条件」の達成が
必要になっています。

カードを見ていただいたほうが早いのでカードで説明しますね。

例えばこの1枚目の画像。
これは「トンネルを掘れ!」という任務で、要素はBです。
任務の達成条件は、ハンマーが3つ、囚人1人以上、看守1人以下。

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次にこちらですと、「刑務所の地図を盗め!」で、要素はF。
鍵が2つに、囚人服1つ。囚人は2人以上、看守は2人以下。
これが任務達成の条件ですね。

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この条件を満たしている状態であればプレイヤーはアクションポイントを消費して
任務の実行を行い、達成することができます。
(先述のように、スケープゴートのプレイヤーは行えません)

そして達成したプレイヤーはこの任務に描かれている「計画の要素」を獲得します。
加えて、山札から任務カードを1枚めくり、そこに描かれている「計画の要素」を
スケープゴートを除く全プレイヤーが獲得します。

その後、その達成された任務カードは取り除かれ、ゲームボード上には新たな任務カード
1枚が追加されます。

以上、「計画の要素」と「任務カード」の説明でした。


各プレイヤーはまずは「任務カード」のクリアのため、その先には「計画の要素」を
クリアしていくために時には協力して、時には他人に先駆けて必要なアクションを
行っていく必要があるわけですね。


全員が(3)アクションを終えれば(4)脱獄可否判定になります。
先述のように「1人を除いた、他の全プレイヤーでA~Fを達成している」かどうかの
判定で、これが完成している場合ゲームクリアとなります。
取り残されてしまった1人のみ残念、他のみんな万歳!ということですね。
なんという世知辛さでしょうかw このへんが好みの分かれるところですよねぇ。

なお、ゲームが進み看守の数が一定数に達してしまった場合はゲームオーバー。
だれも脱獄できず全員敗北、ということになります。

数回遊んでみての印象というか感想というか、優しい人同士で他の人を思いやって
ゲームを進めると、とてもあっさりとゲームがクリアできてしまう感じでした。
灰汁の強い足の引っ張り合いが、日本人には向いていないのかもしれませんねぇ。
なんとかシチュエーションを強くイメージして、脱獄しないとえらいこっちゃと
思いながらやってもみたのですが、結果やっぱり単にヌル~い協力ゲームに。

スケープゴートになったときにあまりひどいことをすると、みんなから爪弾きに
されてしまうんじゃないかという怖さもあって、あまりスケープゴートのところが
機能していなかった気がするんですよね。
なので、スケープゴートになったときに「気兼ねなく足を引っ張れる」という
付加価値をつけた方がいいのかな~とも思い、いろいろ思案中です。
なにか上手くハマるバリアントが出来ればいいな~と思っています。

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