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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。

プレタポルテ 【ボードゲーム】

*
 プレタポルテ   ★★★☆☆ ゲーム紹介 2012年5月7日

 ファッション業界って大変なのね・・・が分かるビジネスゲーム。

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<基本情報>
【 タイトル 】  プレタポルテ(原題:Pret-a-Porter)
【  作 者   】  Ignacy Trzewiczek
【プレイ人数】  2~4人
【プレイ時間】  90分
【 対象年齢 】  10歳以上

【受賞歴など】 特になし
【入手・プレイ状況】 テンデイズゲームズで購入
【個人評価(2人プレイ)】  ★★★☆☆
テーマがファッション業界というのは珍しく感じました。
1ヶ月=1ラウンドとし、12ラウンド(=1年)を3ヶ月ごとの四半期に分け各四半期最後に
ファッションショーという時系列的な流れは、ファッション業界というテーマと思った以上に
マッチしていて面白く感じました。時系列で状況を把握でき、中間決算が多いというのは
修正をしながら最後までゲームを楽しむという点ではなかなか良いと思います。

基本のルールは割とシンプルなワーカープレイスメントなのですが、施設等カードの種類が多く
慣れるまではいちいちカード効果を確認するためにテンポを急激に悪くさせることとなり
初プレイや慣れるまでの数回は大変だと思います。
カードの特徴は個性的なものが多いので、プレイヤーごとに違ったプレイスタイルでゲームを
楽しめる反面、それが故にカードの確認把握が大変というマイナス点になっています。
ここは好みが分かれるところでしょうかね。カード内容によって当然強弱もあるため、内容を
把握するまでは本当の意味で楽しめない、というのも長時間ゲームの割りに不親切かなぁ。
僕は正直この部分については煩雑すぎてあまり好きではありません。もうちょっとシンプルでも
よかったかなと思います。

また、ルールブックの不親切さもちょっとマイナス点ですかね。和訳ルールが悪いとかではなく
おそらく原文ルールや付属シートなどから根本的に不親切なんだろうなと感じました。
ちょっと分かりにくい点はお店の人に確認した内容も含めて記事内でご紹介したいと思います。

いろいろ悪い点も書きましたが、それでもやはりワーカープレイスメント+発展系のゲームって
面白いなぁと思いました。先述のように結構遊び始めが大変なので、よほどの希望がなければ
初プレイの人まで巻き込んで遊びたい、というふうにはならないと思いますが幸いうちでは
まっきゃんが気に入ってくれたのでまた遊べそうです。
ルールの分かりにくさや煩雑な点、それゆえに考えるというより確認に時間を割きゲームが長く
なってしまう点などを考えると現時点では3つというところでしょうかねぇ。。。


【ゲーム内容】
ファッション業界をテーマにしたビジネスゲームでです。1年=12ヶ月という時間の中で
自分のアパレル企業を成長させ、ファッションショーでより高い評価を目指します。

システム的には割とオーソドックスなワーカープレイスメント+発展系といったところでしょうか。
1年=12ヶ月となっており、1ヶ月=1ラウンドですので12ラウンドを通じたゲームです。
そして12ヶ月は3ヶ月ごとに四半期に区切られており、各四半期最後の月がファッションショー。
つまり2ヶ月で準備をし、3ヶ月目がファッションショーという一連の流れが4回あるゲームです。
ファッションショーは決算(中間決算)の場でもありますので、自分が準備した服のコレクションを
他のプレイヤーと比較し、より多くのお金と企業価値を獲得する重要な場面なのです。
限られた資金と時間をうまく使い、よりよいアパレル企業を目指していきます!


さて早速ゲームの説明です。ゲームボードとカード類、トークン類をテーブル上に準備します。
各プレイヤーはデザインカードを引いて最初の所持デザインを決め、それも考慮して各個人用
企業ボードを取ります。企業ボードは「得意なデザインタイプ」に違いがあります。

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スタート時点では各プレイヤーは企業ボード下部に描かれている「非熟練従業員」を3人
雇っていることになっています。ですのでその分の維持費として-3反映させるように
維持費/収入を調整するようにしておきましょう。

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スタートプレイヤーからゲームを開始します。
まずおおまかなゲームの流れのおさらいですが、1年=12ラウンドを行なうことになります。
そして1年は3ヶ月ごとの四半期に分けられており、四半期の最後の月はファッションショーです。
つまり・・・

第1四半期= 1月 2月 3月(ファッションショー)中間決算
第2四半期= 4月 5月  6月(ファッションショー)中間決算
第3四半期= 7月  8月  9月(ファッションショー)中間決算
第4四半期=10月 11月 12月(ファッションショー)最終決算ゲーム終了

というような感じですね。
そして、進行を分かりやすくするため前の2つの月間(例1月、2月など)を準備月間、
3ヶ月目(例3月など)をファッションショー月間と呼ぶようにします。

なお、準備月間で行なうのがワーカープレイス、アクション、効果適用などであり
ファッションショー月間ではそれらを行なわず発表するコレクションの比較を行ないます。
(ファッションショーの開催順、場所はゲーム開始前の準備でランダムに決まります)

さて、それではゲームのメインである準備月間からご説明しますね。

準備月間の各月は、以下のように4つのフェーズでできており、1から順番に行ないます。

フェーズ1=アクション選択(ワーカープレイス)
フェーズ2=アクション実行
フェーズ3=従業員と施設のアップグレード
フェーズ4=維持費/収入



まずフェーズ1「アクション選択」ですが、ここではスタートプレイヤーから順番に
自分のアクションコマ1つを、選びたいフィールドの空きスペースに置いていきます。

フィールドとは、その行ないたいアクションごとに分けられたゲームボード上のスペースで
下の画像のように9つのフィールドがあります。
つまり、9種類のアクションから自分の行ないたいアクションを選択していくわけです。

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アクションコマは各プレイヤー3つずつ持っています。スタートプレイヤーが1つ置いたら
左隣のプレイヤーが1つおき、またその隣・・・というふうに順番に置いていき、全員が
全てを置ききるまで行ないます。
なお、プレイ人数によって各スペースに置けるアクションコマの上限数が決まっており
その上限数まで置かれている場所には、もうそれ以上アクションコマを置けません。
ワーカープレイスメントでよくある「早い者勝ち」というやつですね。

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では各フィールド(で行なえるアクション)をササーッとご紹介。

①銀行フィールドではお金を借りれます。利息が発生しますのでご注意を。
 借りれるお金の上限は「完成可能性のある所持デザインカード数×10」という独特なものです。

②契約フィールドでは契約カードを取れます。「契約」は原則維持費が不要で良いですが
 基本的には有効期間が1四半期のみです。つまり1四半期終われば捨て札になります。
 一部特殊なカードによりさらに1四半期延長できますが、効果が弱まります。

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③施設フィールドでは施設を購入して施設カードを獲得します。原則、施設はゲーム終了まで
 取り除くことはありません。それがメリットでもありデメリットでもあります。また施設を
 増やすと次に出てくる従業員の雇用上限が増えることにもなります。
 アップグレード(裏返す)すると効果が高まりますが維持費も増えます。ご利用は計画的に。

④従業員フィールドでは従業員を雇用することができます。従業員は維持費がかかりますが
 施設カードと違いいつでも解雇(費用必要)ができます。アップグレード(裏返す)で効果が
 高まり維持費が増えるのは施設カードと同じ。雇用人数の上限が施設カードに影響されるため
 どの従業員を雇用するかやや慎重な判断が必要となります。

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⑤デザイナーフィールドでは、このゲームの最重要課題「デザインの完成/コレクションの発表」
 のもとになるデザインカードを獲得します。

⑥地元メーカーフィールド、⑦問屋フィールド、⑧輸入フィールドでは、これまたデザインの完成
 に重要な役割を担う「素材の購入」が行なえます。
 3種類にわかれているのは買い方(「1種類の素材を複数」か「1つずつ全種類」)の違いと
 品質の違い(⑥→⑦→⑧の順で品質が高くなる)によるものでで、価格も若干違います。

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⑨準備フィールドでは、ファッションショー判定要素である品質、PR、トレンドのトークンを
 獲得したり、お金を獲得したりできます。ただしどれも僅かな数量なので、選択には慎重さが
 必要かもしれませんね。

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以上、選択できるフィールド(アクションスペース)のご紹介でした。


次にフェーズ2「アクショの実行」です。
全員が選択を終えたら、①銀行から、紹介した数字の順番どおり処理をしていきます。

②契約、③施設、④従業員でカードを獲得した場合、それらは各プレイヤーの企業ボードの
周辺等においておきます。

施設カードについては、それが従業員の雇用人数を1人増やせる特性上、企業ボード横に
並べておくと分かりやすいですね。

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従業員カードを増やす場合、最初のうちは企業ボードの「非熟練労働者」部分に重ねます。
これによって人件費が変動する場合は維持費/収入のマーカーを動かすようにします。
なお、そのカード自体に必要な維持費はカード右上に描かれています。

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下記画像のように施設が増えてくると雇える従業員の人数も増えます。ただし施設、従業員ともに
維持費が必要ですし、アップグレードした場合はより多くの維持費が必要な点は注意が必要です。
また、このゲームでは従業員の数が即座にアクション選択数に影響するわけではありません
ゲームによっては人の数の増加=アクション数の増加という場合もあります(アグリコラとか)が
このゲームはそうではありませんのでご注意くださいね。
(なお、カード等の効果としてアクションを追加で行なえたり、というのはありえます)

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⑤でデザインカードを増やした場合や、⑥~⑧で素材を獲得した場合は、自分のデザインが
完成に近づくことになります。なお、デザインカードの完成についてはファッションショーの
説明とあわせあとで詳細説明します。


アクションの実行が終わればフェーズ3「従業員と施設のアップグレード」です。
アップグレードはカードの濃い面(裏面)を表にし、費用の支払いや維持費/収入など
必要なことを実行します。簡単に言うと、お金かかるけど強くなる!ということです。

最後にフェーズ4「維持費/収入」
現在の収支に合わせお金を支払ったり受け取ったりします。

これで準備月間としての1ヶ月が終わりです。次の月も準備月間ならばスタートプレイヤーが
左隣りの人に移り、ゲームボード上のカードを補充したりします。
そしてまたアクション選択から繰り返していきます。



ここでデザインカードの説明をしておきます。
デザインカードにはいくつかの情報が描かれていますので詳しくは下記画像をご覧下さい。

①スタイル・・・イブニング、ヴィンテージ、スポーツ、ボヘミアン、キッズの5種類あります
②デザインタイプ・・・自分の企業ボードと同じならちょっといいことが。
③必要な素材・・・完成に必要な素材が描かれており、写真では素材が置かれています
④売却金額・・・ファッションショー後に売却できる金額です
        (画像の字が間違えています。○終了 ×修了)

デザインカードの完成のためには右上に描かれている素材が必要です。
その条件を満たす素材を自分が持っていればデザインを完成させることができるわけです。

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そしてここが重要なポイントなのですが、ファッションショーで出せるデザインカードの
「スタイルは1種類のみ」ということになっています。
つまり完成したカードを複数枚持っていても、さきほどの①スタイルが違っていると
あわせて出すことはできないのです。

この「同じスタイル」の「完成デザインカード」複数枚のグループを「コレクション」といいます。
より充実したデザインカードのコレクションを発表したプレイヤーが、そのファッションショーでは
優勢に進められるといえますので、そのへんを考えて準備期間を過ごすことが必要です。

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なお、一部のカードの効果によりスタイルを変更するという荒業を使える場合があります。
遊んでみた感触としては、このスタイル変更はめちゃくちゃデカイですね。

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ゲームが進行していき、ファッションショー月間になれば準備期間とは全く違う進行になります。
ファッションショーの開催予定はゲーム開始前の準備で決まっています。
(最終四半期で行われる場所はランダムではなく固定で決まっています)

ファッションショーは準備月間のように自分の企業を成長させていくのではなく
これまで準備してきたデザインコレクションの比較を行なう場面です。
ですのでスタートプレイヤーが移ったりしませんし、メインボードにカードを補充もしません。

ファッションショーで競うのは「品質」「トレンド」「PR」「デザインカードの数」の4要素。
そしてファッションショーの開催場所と時期によって、このうちどの要素が判定基準として採用
されるかが決まります。

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カードごとにこの並びが違うので、遊ぶたびに重視すべきものが変わる、って感じです


序盤のファッションショーでは開催場所が少なく、判定要素をカードの上から数えて多く使います。
あとで開催されるファッションショーほど開催場所が増え、判定要素を使う数は減っていきます。

言葉で表すとややこしいのですが、要するに毎回ゲームが同じにならないよう準備段階で
流動的に決まるため、遊ぶたびに場の状況をみてうまく遊んでね、というよなことです(笑)
正直この辺も遊びの幅は広がるのですが、煩雑になってしまう要因のひとつでもあります。

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最初に並べておくので、どのタイミングでどの要素を重視すべきか計画性が必要です


ファッションショーで各要素の判定を行い、優劣(順位)が決まればそれに応じて
スタートークンを獲得します。スタートークンは簡単にいうと企業価値を高めるものです。
(あとで行なわれるファッションショーで企業価値を表す「金色の資金タイル」と交換します)

その後、発表されたコレクションは全て売却されます。
先述の④売却金額の収入と、コレクションの数・スタートークンの数に応じた収入が入ります。
売却されたコレクションのデザインカード、トークン類、素材コマなどは全て捨てます。

ファッションショー月間が終わったら、次の月(ラウンド)に移ります。


とりあえずこれを最後のラウンド(12月)まで繰り返します。
最後のファッションショーは4つの都市で行なわれることになっています。

最後のファッションショーが終われば、所持金と、企業価値を表す金色資金タイルを全て足し
最も多かった人が勝者となります。

はぁ~~、長い!!
こんな感じでようやく説明終わりです。結構細かいルールが多いので間違いもあるかも。。。


最初のプレイは3時間もかかりましたが、やってる間は面白くてあっという間でした。
この手のゲームが好きなんですかね、うちは。

また、最初のプレイの際僕はてっきりこのゲームは「序盤に借金してスタートダッシュ!」と
思っていたのですが大間違いでした。最後の最後まで借金まみれで絵に描いたような自転車操業。
まぁ面白かったですけどw


最後に、マニュアルで分かりにくかったり記載がないことなどを多少ご説明します。
一応販売店のテンデイズゲームズさんに聞いた内容ですのでご参考までに。

■スタートプレイヤーはいつ移るのか?

 マニュアルに直接的な記載がなかったのですが、ファッションショー月間では
 「スタートプレイヤートークンを左隣のプレイヤーに渡すこともしません」と
 ありましたので、他の月間では渡すということでしょうね。



■デザインカードの中央売却金額の横に★印みたいなのがあるけど何?

 現時点では特に意味がないとのことでした。


■「打ち消されたポーン」アイコンのカードの効果は、あるフィールドにアクションコマを
 置いている場合のアクションの処理でも適用されるのか?

 適用されないそうです。
 例をあげると、従業員カードの「購買担当者」をアップグレードをした際の効果は
 
 アクションコマを置かずに⑥(地元メーカー)~⑧(輸入)のアクションを実行できる
 その効果に加え素材コマ1つあたり3資金分安く購入できる


 というものです。この際、この後半の「3資金安く」というのは、あくまでも前半の
 「アクションコマを置かずに・・・アクションを実行できる」のタイミングのみとのこと。

 つまり通常のアクション選択で置いたアクションコマの処理実行時にまでは安くなりません。
丁寧で分かりやすい解説、素敵ですね。
思わずジャケ買いしたくなるようなテーマのゲームで興味はあったので、楽しく読ませていただきました。
しかしこれはインストが大変そうだ・・・。
[ 2012/05/07 20:17 ] [ 編集 ]
こんばんわ、techuromさん。コメントありがとうございます。

いやぁ・・・丁寧なんてとんでもない。ただ単に長文になってしまいました。。。
基本のルールは割りとシンプルなのですが独自の部分を説明しようとすると
頭の中で文章があっちにいったりこっちにいったりとなってしまってグダグダです。

遊ばれる前に流れを整理すると割りとすんなり遊びだせると思いますので
グダグダな文ですが一助になれば幸いです^^
[ 2012/05/08 21:56 ] [ 編集 ]
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