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魔獣の王 ★★★☆☆ ゲーム紹介 2011年1月12日
近頃は、魔獣の王も力比べじゃなくて投票で決めるらしい(笑)

<基本情報>
【 タイトル 】 魔獣の王(原題:King of the Beast)
【 作 者 】 ライナー・クニツィア【プレイ人数】 2~5人【プレイ時間】 20分【受賞歴など】 特になし【入手・プレイ状況】 イエローサブマリンで購入【個人評価(2人プレイ)】 ★★★☆☆
イエローサブマリンで投売りされていたので、購入しましたが面白かったです。
得点当確ラインの決定(得点が入る猛獣を決定する投票)も、自分の得点源の確保も
オープン情報になるため、2人プレイでカウンティング(使われたカード数を数える)を
すると結構カツカツ、ギリギリの勝負感があります。ただ、カードは毎回めくられて
そこからの選択になるため、2人プレイでは適度に運の要素があると感じました。
一方多人数で遊ぶ場合でも毎回山札から出るカードは上限5枚であるため、運次第で
どうしようもなくなる場面もあるかもしれません。
魔獣の種類ごとにカード枚数が違い、投票数引き分けの場合に枚数が少ない種類が優勢
処理されるというのもしっかりとしたバランス調整になっているのもいいですね。
個人的には2人で十分楽しかったです。
シンプルなルール、考え所、ジレンマ、短時間と、クニツィアらしいなかなかの良ゲーム
なのですが、致命的な欠点が適正とは思えない価格設定でしょう。ゲーム内容的にそれほど
用具が必要なゲームではないため、価格が高いとみるべきでしょうね。カードだけで十分
遊べるので、カード版でもう少し安くなればかなり良いゲームだと思いました。【ゲーム内容】6種類ある魔獣(ドラゴン、クラーケン、マンティコアなど西洋風のヤツ)の中から
魔獣の王(1位)と3位までの順位を決めるために投票をします。ゲーム終了時に
上位にいる魔獣のカードを、手元に多く持っていればそれだけ得点が大きくなります。
(以下、手元に置くカードを「株券」と表現します)
なお、投票も株券の確保も手札から出したカードを使います。

流れは・・・
強制(1)場札の補充(5枚になるまでめくる)
強制(2)場札の確保(場札から、1種の魔獣カード全てを取り手札に加える)
任意(3)投票&株券の確保
これを繰り返します。
経済ゲームとして考えるほうが分かりやすいかもしれません。
順位を決めるための投票が株の価格操作(投資)です。
自分の手元にあるカード(手札ではなく、自分の前に置いたカード)が株券です。
(1)場札の補充
まず山札からカードをめくり、場札5枚になるまで補充します。
(2)場札の確保
場札の中から、魔獣1種を宣言してその種類の魔獣カードを全て手札に加えます。
下の写真の場合「サラマンダー!」と宣言するわけですね。

投票をしたくなければこれで次のプレイヤーに移りますが、投票と株券の確保をするなら
次の(3)を行います。これは任意です。説明書には「オプション」としか書かれておらず
最初これも強制だと誤解していましたが、任意で良いです。
(3)投票&株券の確保
ここが一番このゲームの肝なのですが、投票&株券の確保は2つセットで1つの動作です。
つまり、投票だけ、とか、株券確保だけ、というのはできません。
投票&株券の確保ですが、ここでも1種類の魔獣カードを選んで処理します。
この場合は持っているカード全てでなくてもよく、任意の枚数でいいのですが
投票は1~3枚まで、株券確保も1~3枚まで(つまり合計2~6枚まで)という制限が
あります。この枚数内であれば、どういう内訳でもかまいません。
つまり、最低でも2枚(投票1枚&手元1枚)が(3)のアクションには必要なのです。
そして投票に使用した魔獣カードは、中央に置かれたボードのその魔獣に対応する場所へ
横に伸ばす形で置かれます。1種の魔獣カードが得票数6枚に達した時点でゲーム終了と
なりますので、多くても横に6枚までしか伸びませんが。
この際に必ず枚数を宣言しないといけません(まぁこっちは見たらわかりますが)。
さらに、株券として手元に確保しておくカードは裏向きにして自分の前あたりに重ねて
ゲーム終了まで表に向けたり、中を見たりすること無く置いておきます。
ただし、この際にも置く枚数を宣言しなければいけないのです。
下の写真の例ですと、ボード一番下にある「サラマンダー」に投票しています。
このときに例えば「投票2枚、手元(株券として)1枚」等、他のプレイヤーにちゃんと
宣言してプレイするわけです。手元に置いた株券は必ず裏向けということに注意です。

※なお、投票&株券の確保に使用するカードは、この自分の手番(2)で取ったカードと
同じ種類を出さないといけないわけではありません。違う種類でもいいです。
(サラマンダーを取ってますが、投票等はサラマンダー以外でもいいということです)
投票などが終わったら次のプレイヤーの手番となります。これを繰り返していき1種の
魔獣に6枚目のカードが投票されたらゲーム終了です。
6枚目のカードが置かれた魔獣が、新たなる魔獣の王(1位)となります。
そしてこの時点での2位と3位を確定します。原則は2番目に投票数の多いのが2位
その次に多いのが3位となるのですが、同数の場合はボードの上にある魔獣の方が
順位が高いことになります。
下の写真の例ですと、クラーケンの6枚目が置かれて魔獣の王となりました。
グリフォンとユニコーンは同数ですが、グリフォンの方がボードでより上にあるため
グリフォンが2位、ユニコーンが3位となります。

ここから得点計算ですが、まず1位~3位以外は得点に全く関係ありません。
自分の手元にある株券をここで初めてオープンにし、1位~3位以外のカードは
捨て札にします。また、手札も捨て札にします。これらは得点になりません。
次に、魔獣の王となったカード(上記の例であればクラーケン)の株券1枚に対して
ボード上のクラーケンのカードを1枚受け取り、得点計算に加えます。
(つまり1位になった魔獣の株券は、得点計算時に倍になるということです)
以上の処理後に、手元にあるカード枚数がそのまま点数になります。
先ほどの例の結果が以下の写真です。(2011年1月10日プレイ)
まず、やおきんはクラーケンが1枚あったので、1枚受け取って足し、合計が6点。

一方、まっきゃんはクラーケンの株券を2枚持っていたのでさらに2枚受け取り
全てを合計した点数が11点。まっきゃんの勝利です。

手元にカードがたくさんあっても、投票に使えば株券に回せる分が減るし、株券にたくさん
回しすぎると投票分が足らずに3位以内に入れない、というジレンマがいいですね。
なんかレビュー書いていると、面白さが蘇ってきて
★を上げてしまいそうになりました。
ということで、最後に箱の中身を掲載してやっぱり
★3つかなと自制。。。
ドス黒い輪ゴムがこれまた泣けます。これでカードを縛っておけって?痕がつくわい!

ほんと、良いゲームなんですけどねぇ。
実は結構前にイエサブでこのゲームを見て興味をそそられたんですが、ネットで調べてみるとゲーム自体の評価は高いものの、このコンポーネントで売価が2600円という高さだったため購買意欲がなくなっていたのです><
しかしたまたまイエサブに寄った際に特価だったので即購入しました^^
買ったばかりでまだプレイはしていませんが、ルールがシンプルかつ面白そうなので楽しみです♪