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頭脳絶好調 ★★★★☆ ゲーム紹介 2010年9月20日
満遍なく得点を伸ばすこと。簡単ルールなのに悩ましく面白い!

<基本情報>
【 タイトル 】 頭脳絶好調(原題:Einfach GENiAL 又は Ingenious 等)
【 作 者 】 ライナー・クニツィア【プレイ人数】 1~4人【プレイ時間】 30~45分【受賞歴など】 2004年 ドイツゲーム大賞 最終ノミネート、2004年 ドイツゲーム賞 5位等【入手・プレイ状況】 知人より入手【個人評価(2人プレイ)】 ★★★★☆
クニツィアのゲームらしく、シンプルなのに悩ましい、楽しいゲームでした。
テーマ性のないアブストラクトなゲームですが、無理やりテーマつけるよりは
ゲームそのものの楽しさに入りやすそうで、初心者の方等にはこういうほうが
お奨めしやすいかもしれませんね。
よくあるゲームは「○○を達成すれば勝ち」とか「最も得点を伸ばした人が勝ち」
というのが勝利条件だったり勝敗のポイントなのですが、この頭脳絶好調は
「飛びぬけて低い点(伸びないライン)がないこと」というのが勝敗のポイントで
珍しいというか、不思議な感覚で遊べました。
(終了時「自分の中で最も低い点の色」を全員で比べ一番高得点の人が勝者)
「もっとこの色伸ばしたい!」とやりたいところですが、ちょっと待てと(笑)
タイル配置では、自分が得点するために置いたタイルが他のプレイヤーを
利することもあるため、ボード全体の流れをみて、自分が置きたい(得点したい)
タイルを「今」置くべきか、待つべきか、というタイミングを計ることが重要です。
とはいえ、手持ちのタイルは他者には見えませんので、先の先を読むというより
全体的な場の流れを読むという感じなので、ガチガチになりすぎないのも良いです。
基本ルールは非常にシンプル、しかも1ゲーム30~40分程度と遊び易いため
初心者の方でこういうパズルチックな雰囲気が好きな人なら、初めてのゲームで
オススメしても良いように感じました。(経験差は出るでしょうけど。。。)
遊ぶ人数によって使うエリアの広さが違うように設定されているのもいいです。
【ゲーム内容】ボード上にタイルを配置して得点していき、ゲーム終了時点で点数を比べます。
勝敗の判定が独特で、自分の中で最も得点の低い色の得点が自分の点数となり
全プレイヤーの中でこの点数が最も高かった人が勝者です。
(この記事の一番最後の写真で見てもらうと分かり易いです)
基本のルールは簡単で、6色のマークが2つくっついた形になっているタイルを
手番でボード上に配置して、得点の条件に該当していれば得点が入ります。

タイルは、6角形が2つくっついたような形になっており、6色のマークのうち
2つとも同じマークのものや、両方ともバラバラのものなどいろんな種類があります。
初めての手番のみボード上に描かれているマークに隣接するよう置かないと
ダメですが、それより後の手番ではどこにおいても構いません。
(ただし、プレイ人数によって決まる枠からはみ出るのはダメです。
タイルは常に6枚持っており、手番で置いたら6枚まで補充します。
(通常は1枚使って1枚補充ですが、連続手番の例外があります)
得点の入り方は、今置いたタイルのマークと繋がっていて直線上にある同じマークの
タイルの数がそのまま得点になります。
今置いたタイルは含めませんが、くっついているタイルの両方でみます。
言葉で説明するとややこしいのですが、下の写真を見ていただくと分かり易いかと。
今置いたタイルは得点に含めないことを要注意です。つまり、この例だと
青のマークの分は、左方向に一直線上に3つあるので3点。
オレンジは左方向に2つあるので2点、左斜め下に1つあるので1点、合計3点。
ということになります。
もっと周りを囲まれている所だと、全方向で見ますのでもっと高得点が一度に
入る場合もあります。なお、一直線上にあると考えるのは、他のマークによって
分断されるところまでとなります。
ですので、仮にこのように並んでいる場合
ここからみて→●●●●★●●★で分断される手前の
●4つが得点ということになります。
このタイル配置の際の得点の仕方がとても面白く、得点したくて置いたタイルが
次のプレイヤー以降のタイルは位置で有利に働くことがよくあります。
つまり、目先の得点だけ追いかけていると後で損をすることにもなりますので
ある程度場の流れを読みながら「あとで伸ばせそう」な色は急いで配置せず
ここぞというときに置いて大量得点したり、複数の方向から得点を得たりと
場を読むことも重要なわけです。
とはいえ、他の人のタイルは見えませんし、全ての情報が公開されているという
わけではありませんので、ガッツリ先読みというよりは雰囲気を読む感じです。
(もしかしたらガッツリ先読みできるのかもしれませんが・・・)
1枚タイルを配置→(あれば)得点→タイルの補充→次のプレイヤー、
という流れですがある色が18点(得点ボードの右端)に到達したときは
「天才!」と叫んで、もう1度手番を続けることが出来ます。
これが連続する場合は複数回手番を行います。
必ず「天才!」と叫びましょう(笑)手番の終了時に必ずタイルを6枚になるまで補充することを忘れないようにしましょう。
うちではこれをよく忘れてしまいます。。。
なお、自分の手番の際に、自分の得点の中で最も低い得点のマークを含むタイルが
手元に一枚もない場合はタイル全てを公開し、すべてのタイルを交換できます。
一部のタイルを交換することはできません。全て交換です。
ボード上が埋まっていき、もうタイルを置けない状態になればゲーム終了です。
勝敗判定の点数計算を行います。
2人プレイでのゲーム終了時の様子冒頭で書いたとおり、勝敗の判定が独特で、自分の中で最も得点の低い色の得点が
自分の点数となり、全プレイヤーの中でこの点数が最も高かった人が勝者です。
下の画像の例で見ていただくと分かり易いと思います。
このように見比べると一目瞭然です。つまり、1つの色をどんどん伸ばしていくだけでは勝てません。
最も遅れている(得点の低い)色を作らないこと=平均的に上げていくことが
重要になってきますので、取り返しが付かなくなる前に遅れている色を
早めに引き上げてあげるようにしましょう。
簡単なルールで悩みどころはしっかりあるクニツィア・デザインらしい
面白いゲームでした。2人でも楽しいのがいいです。
最近日本語版も出たようですが、強い勧めもあり僕は海外版を入手しました。
日本語版は確かにパッケージ(特に日本語表記)があまりカッコ良くない気が(笑)
日本語版になり価格はお手ごろになったようですが、デザインはお好みで・・・
やっぱドイツ版はええですねえ。しかもコレは2010年産の第4版ですなあ。日本版のボックスは…ですなあ^^;
ちょっとプレイのしかたが気にいらんなあ。
18点に達した時、
男性の場合
「オレって天才!?」
女性の場合
「ウチって天才!?」
こーゆー風に言うてもらわんとおえんよ。
しかも両手の親指を立てながら。