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フィヨルド ★★★★☆ ゲーム紹介 2010年8月16日
2人専用のタイル配置+陣取り。カルカソンヌ風の渋いゲーム。

<基本情報>
【 タイトル 】 フィヨルド(原題:Fjords)
【 作 者 】 【プレイ人数】 2人【プレイ時間】 30分【受賞歴など】 特になし【入手・プレイ状況】 すごろくやで購入【個人評価(2人プレイ)】 ★★★★☆
カルカソンヌのようにタイル配置をし、農家コマとマーカー配置の
陣取りで得点する、なかなか遊び応えのある2人用ゲームでした。
カルカソンヌよりもタイル数が少なく、得点も1マーカーあたり1点なので
1手の重みは大きく、1つのミスでそのラウンドを落とすこともしばしば。
カルカソンヌが砦完成得点がタイル数等×2倍の派手なプレイ感だとすると
フィヨルドはあくまでも1マーカー1点の「渋い」ゲームだと思いました。
タイル引きの運が若干強く感じるかもしれませんが3ラウンド通しての
合計点数で勝敗を決するため、調整済みと思っていいかと思います。
前半は仲良く土地配置(でも農家コマのタイミングはシビア!)して
後半は容赦なく囲い込みのマーカー配置。なかなか遊び応えがあります。
2人用ゲームとしては適度なプレイ時間と思考性でうちでは重宝しています。
【ゲーム内容】ゲームは3ラウンドの点数勝負になります。
1ラウンドの中も前半後半に分かれており、前半はタイル配置及び農家配置。
後半は農家から広げられるマーカー配置による得点獲得という感じです。
ゲーム途中の画像。6角形タイルに載っている家みたいなのが農家。丸いのがマーカー。前述のように1ラウンドは
前半=タイル配置及び農家コマ配置後半=農家コマ隣接地からマーカーを配置する得点獲得というように分かれています。
まずは前半ですが、以下のように配置されたスタートタイルから始まります。
スタートプレイヤーは1ラウンド目はランダムに、2ラウンド目以降は
前のラウンドの敗者から始めます。
スタートタイルは決まった3枚です。裏の色が違います。タイル配置は、
山札として裏向きに置かれているタイルか、
置くところが無くて
一旦脇によけていたタイル(表向き)かのどちらか一枚を取って、現在の土地を
広げる形で配置することになります。 ※1
要するに一枚取って置ける所に置く、っちゅうわけです。
配置の注意点は大きく3つ。
1、これまでに置かれている土地と最低2辺が接していること
2、絵柄が繋がっていること
3、海で分断され孤立している土地がないこと(山での分断はOK)
このように2辺が接しており、かつ絵柄として繋がっている必要があります3、海で分断され孤立している土地の例は以下のとおり。これはダメです。

なお、めくった土地タイルがどこにも置けない場合は表向きのまま脇によけておき
あとから山札タイルをめくる代わりにこれを使用することもできます。
(これが上記の※1の
脇によけていたタイル(表向き)、の正体です)
そして、
今置いたタイルの農用地(黄緑色の草原ぽい所)に農家コマ1つを
置くことができます。今置いたタイルにのみで、後から置くことはできません。
農家コマは上の写真のように家の形をしているものです。
そして、これは後半のマーカー配置の際のスタート拠点になります。
全ての山札タイルがめくられて処理されたら前半終了です。
この、処理されたら、というのは、すでに置かれている土地にくっつけて置くか
もしくは置けないか、どちらも含みます。
ここ、ものすごく重要なところなんですが、最後の山札タイルがどう処理されたかで
後半のスタートプレイヤーが決まります。
最後の山札タイルが土地にくっつけて置けた場合は、置いた人と違う方が
後半のスタートプレイヤーになります。
最後の山札タイルが置けず、脇によけた場合は、その最後の山札タイルを
置けなかった人がスタートプレイヤーになります。
つまり、最後の山札タイルがどっちに転ぶかが非常に重要です。
マーカー1つが1点というルールの中で、後半のスタートプレイヤーに
なれるかどうかは得点獲得についてすごく意味があることですので。
ですので、どうしても最後のタイルを引きたくない場合は
脇によけた表向きのタイルで置けそうなのを選んで、自分の手番は
それでしのいでいくという方法もあります。
まぁ全部のタイルを覚えていなければ、ある程度最後の1枚は運任せでも
しかたないですけど(笑)。
とにかく、最後の山札タイルが処理されれば前半終了。続いて後半になります。
後半のマーカー配置では、
前半に置かれた自分の色の農家コマ又は自分が置いたマーカーに
隣接するように置いていくことになります。
つまり、後半最初は前半パートで置かれた農家コマをスタート拠点として
そこに隣接する農用地(黄緑色の草原ぽい所)に自分の色のマーカーを
1つ置くことになります。
2ターン目以降は、農家コマか、すでに置かれているマーカーに
隣接するようにマーカーを置いていくことになります。
1つ置いたら相手プレイヤー、そして相手が置いたら
次は自分、というように交互に、置けなくなるまで続けていきます。
マーカーが置けなくなったプレイヤーは単純に飛ばされます。
マーカーは農家コマか、すでに置かれているマーカーに隣接するように配置。当然1つのタイルには1つのマーカーしか置けませんので、農用地の取り合いである
後半パートでのマーカー配置においては、マーカーは自分の得点であると同時に
相手プレイヤーを防ぐ壁にもなるわけです。
うまく自分しか置けない囲い込んだ陣形をさっさと作り、相手よりも効率よく
多くのコマが置けるようにしましょう。
両プレイヤーとも置けなくなったらそのラウンドは終了で、得点計算をします。
得点はマーカーの数のみを数えます。農家コマは得点に入れないことに注意です。
単純にマーカー1つで1点。多いほうがこのラウンドの勝者です。
(ラウンドの勝者というのは3ラウンドで決着付かない場合のみ意味があります)
次のラウンドは前のラウンドの敗者からスタートとなります。
このようにして合計3ラウンドを行います。
勝敗は3ラウンド合計で決めます。
3ラウンドの得点を合計して単純に比較し、得点の多い方が勝者です。
同点の場合のみ、各ラウンドの勝敗数で勝利ラウンドの多い方が勝利します。
カルカソンヌよりも地味な感じですが、渋くて面白いゲームだと思います。
2人専用なので2人プレイが多いうちでは流行りそうな、楽しいゲームでした。


3ラウンド遊んだときの様子です。なお、今回入手した日本語訳はニューゲームズオーダーさんがされていたものでした。
メーカーのルールブック(外国語)とほぼ同じような体裁で、読み易く好感が持てました^^
こういうきめ細かい心遣いはうれしいですね。