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ボトルインプ ★★★★☆ ゲーム紹介 2010年1月8日
悪魔の壷は敗北へのカウントダウン。

<基本情報>
【 タイトル 】 ボトルインプ(原題:Flaschenteufel The Bottle Imp)
【 作 者 】 カルシュテン・フュールマン【プレイ人数】 2~4人【プレイ時間】 30~45分【受賞歴など】 2004年 アラカルト カードゲーム賞 8位 【入手・プレイ状況】 ゲームストア バネストで購入【個人評価(3人プレイ)】 ★★★★☆
悪魔の壷の魔力でしょうか、中盤まで調子よくカードを取っている人ほど
最後に悪魔の壷を持ってしまって負けるということが多かったです。
得点カードを取るためにはほとんどの場合、悪魔の壷もくっついてくるので
手の引き際がとても肝心で、要所要所の判断が面白かったです。
数字が小さいカードの処理は勝負どころのコツが必要だと思うので
何度か繰り返し遊ぶと面白さが分かって良いと思います。
悪魔の壷の行き来で一喜一憂する様は、テーマとの相性の良さも感じました。
とても面白いゲームでした。【ゲーム内容】19を除く1~37の数字カード(合計36枚)をプレイヤー人数に配りきります。
19のカードは、悪魔の壷の最初の価格として壷の下に表向きで置きます。
全てのプレイヤーは配られたカードから1枚ずつ裏向きで、19のカードの下に
置いていきます。これはそのラウンドの敗者がゲーム終了時に取るマイナス点です。
その後、全てのプレイヤーは自分の左右のプレイヤーと1枚ずつ手札を交換します。
このとき中を見ないように裏向けて交換相手の前に置くなど工夫します。
交換したカードはいちいち手札に加えず、左右両隣とも終わってから手札に入れます。
両サイドと交換が終わり手札が揃ったらゲーム開始です。
毎ラウンド、全プレイヤーがカードを1枚ずつプレイし、その競りに勝った人が
プレイされたカード全て(これをトリックといいます)を獲得します。
獲得した手札に加えず、自分でわかるように横によけて置きます。

競りには次のルールが適用されます。
①最初に出た色と同じ色を出さないといけない。
ただし最初の色と同色のカードが手札に無ければ他の色を出しても良い。
(これを『マストフォロー』といいます)
②全員が現在の悪魔の壷の価格よりも高い数値の場合は、最も高い数値の
カードを出した人がそのラウンドのトリックを獲得します。
この場合、悪魔の壷の所有権は異動しません。
③現在の悪魔の壷の価格よりも低い数値のカードがあった場合は
その現在価格よりも低い数値の中でも最も高いカードを出した人が
トリックを獲得します。そしてその人に悪魔の壷の所有権も移ります。
(下の写真の例です)

手札がなくなるまでラウンドを繰り返します。手札が無くなればラウンド終了。
最終的に悪魔の壷を所有していた人は獲得した得点カードの得点は加算せず
最初に伏せて置かれたカードに描かれたメダルの合計数をマイナス点として
獲得します。
他のプレイヤーはそれぞれ獲得したカードに描かれたメダルの合計数が
点数になります。
何ラウンドするか、何点獲得すれば勝者になるか、などあらかじめ決めた
勝敗条件に達していればそこで勝者を決めてゲーム終了です。
このゲームの面白いところは数字の大小により得点のメダルの数が違い
かつ3色の色にもカード数値による偏りがあるところです。
例えば黄色は1、2、3などの小さな数字に多く、水色は高い数字に
偏っています。マストフォローですので、これが結構効いてきます。
この偏りによって、自分が何を出すべきか、次に何を出すべきかという
ある程度計画的なカード処理していかないと、悪魔の壷を取らないと
いけないという状況が早い段階で確定してしまうこともあります。
それ故に、簡単なルールではありながらしっかり遊んだという感覚になる
遊び応えのあるゲームだと思います。