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交易王 ★★★★☆ ゲーム紹介 2009年10月8日
相場の動きを読み、操作し、交易王を目指す。

<基本情報>
【 タイトル 】 交易王(原題:Handelsfuersten Herren der Meere)
【 作 者 】 ライナー・クニツィア【プレイ人数】 2~4人【プレイ時間】 30~40分【受賞歴など】 2008年日本ボードゲーム大賞5位【入手・プレイ状況】 イエローサブマリンで購入【個人評価(2人プレイ)】 ★★★★☆
相場を操作するのは自分の手番ですが、他プレイヤーの積荷の現況、その現況から
読み取れる他のプレイヤーが作るであろう先の相場、積荷のストック(残り)状況など
分かり易いながらも、しっかり考えていく必要があり遊び応えがありました。
購入したカードの効果で多少は手番にできることを増やせますが、基本的には
手番にできることは少なく、どの一手を打つかが悩ましく、クニツィアのデザイン
らしい思考ゲームになっています。
カード、チップ、積荷コマという非常にシンプルなコンポーネントと、僅か2ページ分の
シンプルなルールとは思えない、とてもまとまった素晴らしいゲームだと思います。
2人プレイだとカードを溜めるので、ドカーンとカードを出す荒っぽいゲームに
なりがちなので、所持できるカードの上限を制限する等、多少縛りを入れた方が
よりゲームが引き締まる気がします。
【ゲーム内容】
各プレイヤーは最初2つずつの船をもち、そこへ積荷を置きます。
積荷は船1つに1つしか置けません。つまり最初は積荷2しか持っていません。
場の中央には6枚のカードを表向きに並べ、それが積荷の相場になります。
プレイヤーは毎ターン、積荷を入れ替え、自分に有利な相場になるように
品物カードを出して相場を操作し、できるでけ多くのお金を得ます。
手番は2つのフェイズがあります。
まず最初は品物(積荷)1つを入れ替えたり、カードを購入するフェイズ1。
次に、相場を変えてお金(得点)を獲得したり、カードを補充するフェイズ2。
フェイズ2の得点は、自分だけでなく同時に他のプレイヤーも獲得しますので
自分だけでなく、他のプレイヤーもお金(得点)をタップリもらうことがあります。
できるだけ自分だけが得をする相場にしたいものです。
獲得できるお金(点数)の計算は、
”場に出したカードと同色のカード枚数×対応する自分の品物の数”です。
例えば、自分が赤の品物2個と、青の品物1個を持っており
場の6枚のカードが赤黄黄黄青青だったとします。
この時点で赤のカードを2枚出して黄2枚に重ね相場を変えた結果
赤赤赤黄青青になったとします。
この場合は赤3×品物赤2=6点ということになります。
上記の例で例えば赤色の代わりに青を2枚出して黄に重ねた結果
赤黄青青青青になったとすると
青4枚×品物青1=4点ということになります。

相場の操作は、下の写真のように、場中央に出ている6枚のカードの上に
出したカードを重ねることで行います。
できるだけ自分の積荷に有利で、他のプレイヤーの積荷に不利な結果になるよう
相場を操作することが必要です。
相場を操作したときのみに得点が入りますので、注意が必要です。
自分の持っている説明書にはこの説明が書いておらず、分かりにくかったです。
実はうちではここのルールを取り違えており、相場を変えるためにカードを出し
その時点での6枚のカード全てを得点対象にすると思っていました。
つまり、先ほどの例で品物赤2つ、品物青1つを持っている状態で赤カードを出した後
場の6枚のカードが例えば赤赤赤赤青青となっていたとすると
本来は今出した赤についてのみ得点するので赤4枚×品物赤2=8点なのですが
青の方も有効になると勘違いしており、さらに青2枚×品物青1=2点をもらえると
勘違いしていました。
「得点を出来るのは品物カードを出した色についてのみ」というのが正しいようです。
で、せっかくなので間違っていたルールはうち用のヴァリアントとすることにしました。
場に出ている相場が全て反映されますので、どの色に重ねていくかも考えるため
間違ったルールとはいえ結構面白かったので。

相場を操作する品物カードは、1種類なら複数枚出すことが出来ます。
なお、フェイズ2で相場を操作=得点をせずに、手札を増やすこともできます。
この場合は山札から品物カードを2枚引き手札に加えます。
手札の上限はありません。
また、フェイズ1では持っているお金を使ってカードを購入できます。
例えば10を払って船を購入し積荷を増やしたり、特殊効果のあるカードを得たり。
ですが、お金=得点で、しかも購入したカードは最終的には得点になりません。
したがって、お金(得点)をどこまでカード購入にあて、どこから出費を抑えるか
これが勝利を得るためには非常に重要な判断になります。

ゲームが終了したとき(山札がなくなったとき)にもっともお金を持っていた人が勝利。
(前述のように途中で購入したカードや、手札などは一切得点になりません)

終盤の様子
>獲得できるお金(点数)の計算は、
”場に出ている同色カードの枚数×対応する自分の積荷の数”です。
例えば、自分が赤の商品1個と、青の商品1個を持っており
相場が赤3枚、黄色1枚、緑2枚だったとします。
この場合は赤3×赤商品1=3点ということになります。
>上記の例で例えば黄色の代わりに青が1枚あったとすると
赤3×赤商品1=3、青1×青商品1=1 合計4点、ということになります。
得点になるのは出されたカードの色だけです。相場を操作する時には同色のカードしか出せません。そして、得点の対象になるのはその色だけです。よって、上記の赤と青を両方得点することは起こりえません。
2人プレイはしたことがありません。3人以上でもカードを溜め込む人が居ますが、こまめに得点することで十分対抗できます。2人だとそういうわけにはいかないのかなあ。