ディ・スタウファー ★★★★☆ ゲーム紹介 2015年9月28日
ディ・スタウファーの世界は、王様起点で時計回りなのです

<基本情報>
【 タイトル 】 ディ・スタウファー(原題:Die Staufer)
【 作 者 】 Andreas Steding【プレイ人数】 2~5人【プレイ時間】 1人あたり20分【 対象年齢 】 12歳以上【受賞歴など】 特になし【入手・プレイ状況】 ゲーム会でプレイ【個人評価(4人プレイ)】 ★★★★☆
自コマをコストとして使うか配置に使うか、今回の得点機会に点数を得るか
先を見越したコマ配置をするか等、悩みどころが多くて面白いゲームです。
各ラウンドでは手番が3回しかなく、しかもそ前ラウンドのアクションによって
プレイ順が決まってくるルールなので、1つ1つの選択が重要になります。
基本的には各領土ごとでの自コマの優位・多数で得点をするゲームなのですが
ゲームボードの組み合わせや得点方法の組み合わせで毎回違う展開になることで
何度も遊びたくなる良いゲームだと思います。
一方、ゲームの準備が結構大変なことと、コストとしてのコマの支払い方と
コマの回収の仕方が独特な点など細かいルールが少し多く、ルール説明は
多少苦労します。ゲーム慣れしている方ならあまり問題ありませんが、
ゲーム慣れしていない方には面白さを感じられるまでが結構大変かなと思います。
また、結構悩み出すとキリがないゲームなのですが、ガッツリ悩んでしまうため
ゲームが長くなってしまうこともあり、この辺もやはり慣れが必要かなと思います。
少し大変な点は感じましたが、全体的にはとても面白いゲームでした!
人気があるのもうなずけます。またぜひ遊びたいですね~。【ゲーム内容】ディ・スタウファーは、地域を回る王様に同行したプレイヤー(皇族たち)となり、各地域で
役職を得ることによって得点することを、5ラウンドで競うゲームです。
このゲームはゲームボードが組み合わせ式になっており、中央に家族コマ(プレイ順を表す)を
置くためのチャートボード(6角形)を置き、その周辺に地域ボードを置きます。
地域マスに得点計算タイルとボーナスタイルを配置します。
そして各地域の外周付近の宝箱の絵の所に宝箱(役職に就いた時に獲得する)を準備します。
ゲームボードも宝箱もランダムに配置しますので、毎回組み合わせは変わります。
そしてスタートプレイヤーを決め、その後中央のチャートボード上にルールに従って
順番に家族コマを1つずつ、全員が3つずつ全てを置くようにします。
王様もルールに従って配置します(王様の配置は全体の準備の一番最後でOKです)。
メインのゲームボードの準備は下の写真のような感じになります。

このゲームは5ラウンドで遊びます。そしてその各ラウンドで得点する地域が異なります。
それを表示するためにラウンドタイルを使います。
ラウンドタイルは下の写真のように、左から地域名、中央が条件、右が得点計算後の処理
となるように並べます。
これによって、該当するラウンドではまずもっとも左側の地域で得点計算を行い、
その次に中央の条件に該当する地域で得点計算を行い、最後に計算後の処理を行う
ということがプレイヤーに明示されることになります。

5ラウンドあるので、これを5列分用意します。
5列目の一番右側(得点計算後の処理)以外のラウンドタイルはランダムで選ばれるため
毎回違った組み合わせになるわけですね。

ラウンドタイルや得点ボード、宝箱の描かれている宝箱ボードは中央のゲームボードの横の
見えやすいところに置いておきます。

また、各プレイヤーは全体のストックから自分のストックへ貴族コマ1つ、公使コマ4つを置きます。
このゲームでは全体を通して、全体のストックと自分のストックを明確に分けて使用します。
手番で置ける使用できるコマは「自分のストックのコマ」である点に注意してください。

加えて、各プレイヤーはゲーム終了時に条件達成で得点獲得になる「条件カード」を3種類
各1枚ずつ(=合計3枚)持ちます。
指令カードをざっくり説明すると、下の写真で1番上が地域名、真中が赤カード、下が青カードで
それぞれ以下のとおりです。
いずれもゲーム終了時の条件で
地域名・・・その地域に最多でコマを配置していれば12点、最多でなくコマを配置していれば6点。
赤カード・・・配置しているコマごとに、1個なら2点、2個なら4点、3個なら6点・・・。
青カード・・・コマを配置している地域がカードに記された形なら18点。
という感じです。カードごとに少しずつ内容が異なるため、全員バラバラの指令になります。

さて、結構大変ですがこんな感じで準備が終わったらゲームスタートです。
手番の順番は、常にゲームボード中央にある「チャートボード」上の家族コマの順番です。
中央のアクションチャート部分で最も上にある家族コマのプレイヤーが手番となります。
手番ではまず自分が補充アクションを行うか、配置アクションを行うかを選び
その家族コマを選択したチャートに順番に置きます。
(補充チャートは上から埋めていき、配置チャートは下から埋めていきます)
補充アクション補充アクションを選択したら、「宝箱ボード」に描かれているコマの補充と
その下にある宝箱タイルの獲得とをセットで行います。
(何もない場合は獲得することができません)
例えば真中を選んだ場合、ボードに描かれているとおり公使を2つ自分のストックに追加し
その後宝箱タイルの即時効果(オレンジ色は即時効果)で、さらに2つの公使コマを得ます。
一番右を選んだ場合、ボードにはコマの補充が描かれていないのでコマは獲得できませんが
宝箱タイルが2つあるので、この宝箱タイル2つを獲得できるわけです。

なお、自分のコマ以外にこのゲームで獲得できるものには先ほど登場した「宝箱タイル」と
「特権カード」があります。
宝箱タイルには4種類あり、オレンジ色は即時効果で点数やコマを得ることができます。
青色は使用アクションのタイルで、使用することで移動のコストや配置コストを減らせたり
補充を有利にできたりと、役に立つ効果が使用できます。
茶色は集めた枚数によってゲーム終了時に追加得点になります。
紫は、2枚集めて消費することにより、特権カードを獲得することができます。
(※宝箱タイルは効果が適用されると消費する、使い捨てのものです)
一方、特権カードにも複数種類があり、所ゆすることで補充アクションや配置アクションで
追加効果があったり、ゲーム終了時に得点になったりと、こちらもゲームを優位に進める
ことのできるものになっています。
宝箱タイルとの大きな違いは、特権カードは保持している間継続的に効果を適用できる点です。
ただ、それぞれの特権カードには数に限りがあるため早い者勝ちとなってしまう点に注意です。
宝箱タイルは手番でいつでも使用できますし、特権カードも手番中に有効となります。
うまく使っていけば結構強いですよ!
配置アクション次に、配置アクションを選んだ場合の説明です。
まず、配置アクションは「役職マスへ配置をし、役職を得る」ということです。
そしてこれは主な得点源となります。
※後の得点計算時に各地域ごとの各プレイヤーの役職数が多い方から順番に
高得点を得られるようになっています(エリアごとの多数=「エリアマジョリティ」ですね)。配置の際の大原則として、「王様のいる地域が起点」になるということがあります。
そして、王様のいる地域から離れた場所の役職への配置には移動が必要となります。
(移動をする際には王様コマから時計回りで数えることになります)
写真中央、王冠をかぶっている紫色のコマが王様です。凛々しいお姿でございます。 ここがチョイややこしいので、写真を使ってご説明すると以下のようなとおりですね。
まずは、移動が不要の場合。つまり王様がいる地域の役職を得る場合ですね。
この場合、まだ空いている役職マス(四角で横に数字が書いてある所)を1つ選びます。
そしてその役職マスの横に描いてある数字分、自分のストックからコマを使います。
まず、1つ目は役職マスに立てて置きます(これがその役職を得るコマです)。
次に、2つめ以降のコマは1つずつ、隣の地域タイルへ時計回りに進みながら
支払エリア(地域タイルの上部分)に寝かせて置いていきます。
写真では「支払いマス」となっていますが、「支払エリア」の間違いですスイマセン。。。これで、このプレイヤーは該当地域の役職1つを得たことになります。
そしてすぐにその役職タイルの下にある宝箱タイルを取ります。
なお、役職マスに置くコマは、空白のマスは貴族コマでも公使コマでも良く、
貴族のシルエットが描いてあるマスは貴族コマのみ置けます。
貴族を置くメリットは、得点計算の際に貴族コマは1個で2個分として数えられる点です。
貴族をうまく使えば、多数判定の際に少ないコマ数でも優位に立てます。
次に移動を伴う場合です。つまり、王様のいる地域ではなく、離れた地域に置く場合です。
この場合、現在王様コマがあるタイルから、獲得したい役職マスのあるタイルまでの
移動コストを支払う必要があります。
移動コストは、王様コマのある地域タイルからみて時計周りの隣のタイル、さらにその隣のタイル
というふうに時計回り順でのタイルの距離に応じてしはります。
移動と配置の例を以下の写真でご説明します。
まず、目的の役職マスがあるタイルは王様コマのある地域タイルから見て時計回りに2つ隣です。
ですので、王様マスの隣(移動コスト①)、そして目的のタイル(移動コスト②)の支払エリアに
コマを寝かせて置きます。
そして、次に、先述の配置ルールに従い、役職マス(配置①)に立てて1つ置き、加えて
時計回りで隣の支払エリアに配置②~④のように寝かせて置きます。
つまり移動を行って配置する場合はコマを支払うリスクが増えるわけですね。

移動+配置を行った場合も、当然役職マスの下にある宝箱タイルを獲得します。
なお、配置アクションを選んで配置チャートに家族コマを移動させる際、最初の2つまでは
おまけで全体のストックから自分のストックに公使コマを1つだけ持ってこれます。結構うれしいです。
以上、配置等のルールでした。
さて、このように補充または配置を自分の手番が来たら選択して行っていきます。
そして全員がすべての手番を終えたら得点計算になります。
得点計算は先述のようにラウンドタイルの流れに従って解決していきます。
まずはそのラウンドで指定されている地域で得点計算、次に条件にあてはまる地域での得点計算。
なお、地域に該当し、かつ条件に該当した場合は2回同じ地域での得点計算は行わず、
1回だけの得点計算になる点に注意です。
獲得した得点は得点ボード上でコマを進めて表示するのですが、なぜか25点というボードで
25点超えるごとに25点トークンを受け取り表示します。100点ぐらいにしといてくれたらいいのに。。。

得点計算が終わったら、ラウンドタイルの一番右側の処理を順に行います。
(ここを
処理フェイズといいます)
なお、1~4ラウンドでは「王様の移動距離」以外は共通になっています。
簡単にいうと左側から順番に

・得点計算した地域の役職マスのコマを取り除く(
自分のストックではなく共通のストックへ返す)
・取られた宝箱タイルを補充する
・王様を描かれている数字分時計回りに進める
→なお、この際に王様が訪れた地域(道中の地域+到着地域)の支払エリアにあるコマは
すべて
自分のストックに戻ってきます
これが終わればようやくラウンド終了です。。。。ふぅ。。。
そして最後に中央のチャートボード上の家族コマをルールに従って中央に並べなおします。
簡単にいうとまず補充チャート上のコマを順番を変えずに中央のアクションチャート上に
上から詰めて並べていきます。(ガバっと移動させる感じですね)
そして次に配置チャート上にある家族コマを、これまた並び順を変えずにガバっと
アクションチャートの先ほど戻したコマの続きに置きます。
これで次のラウンドの手番順が決まります。
説明すると長いゲームなんですが、やることは結構シンプルなゲームなんですよね。
長くなってスイマセン。。。
ゲーム中盤~終盤になってくるとどこの役職マスをどのタイミングで取るかがさらに重要に!こんな感じでゲームを手番とラウンドを繰り返していき、5ラウンド目の得点計算が終わったらゲーム終了。
5ラウンド目だけは処理フェイズは行わず、ゲーム終了後の得点計算を行います。
一番下、5ラウンド目の一番右のラウンドタイルをご参照くださいな。まず最初に配布された指令カードの達成による得点を加えます。
次にゲームの途中で獲得した「茶色」の宝箱タイル枚数による得点を加えます。
最後に、所持して使用しなかった宝箱タイルを1つ1点で計算して加えます。
これでゲーム終了であります!ひぃ~久々に長い記事書いた。。。
ゲーム終了時の様子なお、この記事の4人プレイ時は、最後の1つ前の手番で僕が配置ミス(ルールの勘違い)をして
6点をみすみす逃してしまい、2点差でもまっきゃんに負けて2位でした。。。
まっきゃんは指令カードでかなり得点を稼いでいて、あまり他のプレイヤーと競合せずに
うまくコマを配置していたように思います。なかなかうまい勝ち方でした。
得点の方法がいくつかあったり細かいルールも少し直感的にわかりにくいゲームですが
遊んでみれば理解しやすいと思いますので、興味のある方はぜひ一度遊んでみてくださいね!
ジワジワ~っと面白さが込み上げてくる、面白いゲームでした!!また遊びたいなぁ!