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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。

クシディット王国記 【ボードゲーム】

 クシディット王国記   ★★★★☆ ゲーム紹介 2014年11月10日

 王国の平和に必要なのは、力よりも勇気よりも計画性なわけデスヨ

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<基本情報>
【 タイトル 】  クシディット王国記(原題:Lords of XIDIT)
【  作 者   】  レジ・ボネセー
【プレイ人数】  3 ~5人
【プレイ時間】  90分
【 対象年齢 】  14歳以上

【受賞歴など】 特になし
【入手・プレイ状況】 自宅ゲーム会でプレイ
【個人評価(3人プレイ)】 ★★★★
12季節の魔法使いと同じ世界観のゲームということで、雰囲気からして好きですね。
ゲームボードやコマなどのコンポーネント類もかなり凝っていてこれまたいい感じ。

ゲームの内容的には専用の計画ボードを使った冒険の同時計画が他のプレイヤーの
動きを読んで行わなければならず、なかなか悩ましくて面白かったです。
(旅の計画、という部分では「ミレグラツィエ」というゲームが似ていますね)

計画を考えるところはしっかり時間を使いますが、それ以外の部分ではテンポ良く進み
システマチックにアクション等を行っていくところは好みの分かれるところでしょうか。
基本ゲームで12ラウンドしかないため、1つの計画のズレが非常に大きくその後の
展開に影響してしまうためシビアなゲームに感じました。
まぁ勝者の決め方が3つの勝利点要素による脱落方式なので、出遅れたとしても
なんとなく生き残れる場合があり、そういう意味では出遅れたとしても最後まで緊張感を
もって遊べて良いかなとは思います。

全体的に面白くて好きですが強いて気になる点を挙げるなら、計画を作るのが精一杯で
せっかくのこの世界観の中を冒険しているような気分にあまり浸れない点ですかね。
工場の工程管理とかやってるような、ファンタジーとは正反対の世界にいるような錯覚がw


【個人評価(5人プレイ)】 ★★★★
最大人数の5人で遊びましたが、ダミープレイヤーが不要となったことでプレイヤー同士の
絡み・読み合いがさらに増えて面白かったです。
もともと5人プレイが原則で、ダミープレイヤーを入れる3人プレイが特殊というふうに思って
いましたので、予想通り5人だとさらに面白さが増しますね。
個人的には3人でも十分面白かったので、3~5人、どの人数でも楽しめそうです。


【ゲーム内容】

危機に瀕した報告を救うため、兵士を徴兵してモンスターを倒し、王国に名前を轟かせよう、
っていう感じのゲームです。

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勝者の決め方はゲーム終了後の勝ち残り制(脱落制って方がピンとくるかな)。
「名誉」「塔」「お金」の3つの要素について、ゲーム開始時に決めた順番に順位をつけ、
最下位のプレイヤーが脱落、ということを繰り返して決めます。

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3つの要素のチェック順はランダムで、ゲーム開始時に決めておきます


要するに王国を旅しながらこの3要素を集めていくゲームなのです。

※なお、3人以下で遊ぶ場合はダミープレイヤーを入れます。

では早速中身の説明を。
ゲームは12ラウンドに渡って行われます。1ラウンドの中に6つのターンがあります。
(ショートゲームでは9ラウンドで遊びます)

ゲームが始まったらそれぞれのプレイヤーは下の写真のような「計画ボード」を使い
そのラウンドの6ターン分の計画を立てていきます。

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ざっくり言うと、3色ある点線は現在地からの移動。緑地に白矢印は徴兵・戦闘アクションの実行です。

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他のプレイヤーに見られないように全員こっそりと自分の冒険プランを立てます。
全員が準備できたら公開し、1ターン目をスタートプレイヤーから順番に行います。

そして1ターン目が終ったら2ターン目、次に3ターン目・・・と言う感じで6ターンまで実行。
これが終ったらそのラウンドは終了し、スタートプレイヤーが左隣のプレイヤーに移って
新たなラウンドを開始という流れになります。


んで、このゲームのどこが一番面白いかというと、この「計画が狂った!」ってところなのです!
自分では「移動して・・・徴兵して・・・モンスター退治!」と思ってるのに、他のプレイヤーが
先に移動したせいで「あ!欲しい兵士取られた!・・・あぁ!!しかもモンスターも退治された!!」
結果、、、何も出来なかった、、、みたいなポンコツ冒険者っぷりが笑えたり笑えなかったりw

このほかのプレイヤーとの駆け引き、読み合い、ちょっとしたブラフなんかの心理戦が面白い。
自分のプランがハマッたときなんかはガッツポーズですよ。小さめですけどw
まぁ、そういうゲームなのですね。


では、それぞれの計画をご紹介。

<移動を選んだ場合>

移動を選んでいた場合、現在の場所から立てた計画と同じ色の点線ルートに従って移動します。
となりのマスまでは3つのルートがありますが、色は全てバラバラなので計画通りのルートに
移動するだけです。つまり、計画時点で決めたとおりのことを実行するだけなのです。

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<徴兵/戦闘を選んだ場合>

ルートではなく徴兵/戦闘の計画を立てていた場合、その計画実行時点で適切なタイルのある場所ならば
徴兵/戦闘を行うことができます。
徴兵の場合は必ずそのタイル上の最も左側にあるコマから取ることが出来ます。
(例えば下の写真の場合、緑色のコマを取ることが出来るわけです)

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そしてモンスタータイルがあった場合は戦闘になります。
モンスターを撃破するためには下の写真のようにタイル下部にある戦力分のコマを自分が所持して
いる必要があります。そしてそれを満たしている場合、そのコマを廃棄してモンスターを撃破します。
(つまりそのモンスターを倒すために、それだけの兵力が犠牲になったということですねぇ)

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モンスター退治するための兵力のコマは、過去に徴兵で集めていたものを出します。

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そしてモンスターを撃破できたらお楽しみの報酬タイム。
報酬はモンスタータイル上部に描かれている3種類の勝利点要素の中から2種類をもらえます。
※ここ重要です!最初ルールを間違えており1種類しか報酬をもらっていませんでした


もらった報酬の種類によって、その報酬をどうするかの扱いが変わります。

・お金→そのまま自分で持っておきます

・名誉→ゲームボード上の自分の居るマスに隣接しているエリアに置きます
     名誉は、ゲーム終了時にエリアごとの1位および2位が、表記の点数を獲得します。
     つまり、名誉のトークン=名誉点ではない点にご注意ください。

・塔→自分の居るマスに繋がった塔のマスに塔を置きます。4階建てまで重ねられます。
     余った分はとりあえず自分で持っておき、次回以降置けるチャンスのときに置きます。

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モンスターを撃破したり、徴兵タイル上の兵力コマがなくなったりしたらそれらのタイルは捨て札にし
新たなタイルを山札から追加します。
なお、山札がなくなった場合に一定の条件に当てはまると中ボス的存在の「タイタン」が目覚めて
ゲームボード上に、援軍とともに現れます。王国にモンスターが増えるわけですね。

※ダミープレイヤーが居る場合、モンスター撃破のたびに、ダミープレイヤーの任意の勝利点要素を
  ひとつ上げることを忘れないようにしてください。




なお、計画時点で「×」を選んだ場合は何もせずにその場所にとどまることになります。
何もしないって、そりゃ選ばないでしょと思っていたのですが、場合によっては結構有効です。
徴兵で先に取りたくない場合(後の兵士の方が強い場合)や、山札の様子をうかがいながら
ゲームボード上に登場する順番を読んでそれを狙う場合などですかね。

あと、移動計画で間違えて連続で同じ色を選んでしまっていた場合は移動できませんので
その場合も待機になったりします。ご注意を。


各ラウンドと各ターンの流れは以上のような感じで、全員がターン6まで終了したら
スタートプレイヤーが左隣の人に移り新しいラウンドのスタートとなります。
これを12ラウンド(ショートゲームの場合は9ラウンド)繰り返すわけですね。


ところで、勝利点要素の獲得は各ラウンド中に行うこと以外に、一定の時期ごとの国勢調査の
際にも行われます。これは通常ゲームであれば4ラウンド毎、ショートゲームでは3ラウンド毎に
各自が持っている兵力コマの種類ごとで最も多い人に一定の報酬が与えられるというものです。

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これはその時点で最も多く持っている人を決めるものですので、例えばそれまでの戦闘で
兵力を消費してしまっているとなかなか手に入れることができません。
あくまでも他のプレイヤーとの比較の中で最も多ければいいため、他の人の集めてそうな
ものなどを軽く覚えておけば意外と少ない数で報酬をもらえることもあったりしますよ。
(ある種類のコマを他のプレイヤーが持っていなければ、自分が1個でも最多なわけです)

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このようにゲームを繰り返していき、最終ラウンドが終ればゲームは終了。

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あらかじめ決められていた順に「名誉点」「塔」「お金」それぞれ順位を出して最下位が脱落、
残ったプレイヤーで次の要素の順位を出して最下位が脱落。。。と3つ全部行い勝ち抜けた
プレイヤーが勝者となります。

※ダミープレイヤーもここに参加しますので、せめてダミープレイヤーには負けないようにw


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計画を立てる悩ましさ、それが当たったときの楽しさ、計画が狂ったときの悔しさなど
国の伝説的英雄になるのも楽じゃないよね、という独特の面白さのゲームでした。

また遊びたいな~!!

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