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ミスターX ★★★★☆ ゲーム紹介 2011年3月28日
鬼ごっこゲーム「スコットランドヤード」の進化型、いや完成型。

<基本情報>
【 タイトル 】 ミスターX(原題:Mister X)
【 作 者 】 【プレイ人数】 2~6人【プレイ時間】 60分【受賞歴など】 特になし【入手・プレイ状況】 大阪府八尾市のボードゲーム専門店 パティークローバーで購入【個人評価(2人プレイ)】 ★★★★☆
スコットランドヤードをブラッシュアップしたゲームとして、遊びやすく
面白くなりました。
ミスターXが逃げ、探偵が追いかけるという基本的な部分は同じなのですが
逃げる側に目的地(ゴール)が設定されたことで、逃亡側の仕掛けるミスリードや
追跡側の推理など、駆け引きにもシャープさが増した印象です。
逃亡側の足取りが「数ターンに1度現れる」のではなく、「数ターン前に
居た場所が明らかになる」となったこともバランス的に改良された点ですし
特殊能力の幅が少し広がったことも良いです。シリーズの完成型といえそうですね。
個人的には2人プレイが正式なルールとして設定されているのもうれしいです。
「スコットランドヤード」がタイトル的にも流通的にも普及しているのですが
どうせなら今後はこちらが普及・流通版となるほうがいいようにも感じました。
(特殊能力とか、ちょっとルールは増えますけどね)
遊びやすくなった反面、「”スコットランドヤード”が好き!」という方には
少し緩くなったというか、シビアさが減ったように感じるかも知れません。
また、ヨーロッパ全土よりもロンドンの街中だからこそ鬼ごっこ感がひきたつと
感じる部分も無くはないです。この辺は好みなんでしょうか。【ゲーム内容】基本的なルールやテーマは「スコットランドヤード」と同じです。
そのスコットランドヤードをブラッシュアップさせて進化したのがミスターXです。
→ スコットランドヤードはこちら ※なお、スコットランドヤードとミスターXの間に「ニューヨークチェイス」という
ゲームもあります。こちらはまだ遊んだことありませ~ん。
簡単にいうと逃げるミスターX(1人)を探偵側(2~5人)で追いかけるゲームです。
スコットランドヤードと同じく、逃げるミスターXは基本的に見えません。
「どの移動手段を使ったか」により、そのマスを推理して追い詰めるわけです。
ゲームの雰囲気や基本的な流れはスコットランドヤードの方にあるプレイレポートで
詳しく見ていただけます。
こちらでは違いなどを紹介させていただきたいと思います。
まずスコットランドヤードはロンドン市街地マップでしたが、こちらはヨーロッパ全土です。
次に大きな違いとして、逃げる側=ミスターXに、目的地(エリア)が設定されたこと。
スコットランドヤードはゲーム終了まで捕まらないことが唯一の目的だったのに対し
こちらのゲームではミスターXが能動的に「目的地に到着する(向かう)」という
目的の設定がなされています。これによりミスターX側から仕掛けるミスリードや
追跡側包囲網の作り方など、駆け引きが明確になったように思います。
ミスターX側としては単にゴールが設定されているという点だけをみても遊びやすく
なったと思います。
3段階の難易度設定がなされているのもいいですねマップがヨーロッパ全土になったことで、移動タイルにも変化が。
スコットランドヤードの徒歩、タクシー、地下鉄に対し、こちらは車、船・鉄道、飛行機。
まぁこの辺はそれほど大きな違いではないと思います。

その他の違いとして、逃亡側の移動ルートを記入するやり方が変わりました。
これは追跡側の特殊能力(スペシャルアクション)「足取り調査」があるためで
追跡側がこのアクションを実行すると逃亡側は「○マス前にいた都市」を言わなければならず
これをわかりやすくするために、直近数マス分が窓から見える専用のホルダーがあるのです。
ミスターXが足取りを記入する紙のためのホルダー。これはなかなか使いやすいです。移動チケット(タイル)は上下で記載内容が分かれていて、上には移動方法が書かれており
下にはスペシャルアクションの内容が書かれています。
移動として使用するにも、スペシャルアクションとして使用するにもこのチケットを消費して
行いますので、どちらの分として使用するのかにより追跡の仕方も変わってきます。
通常移動とスペシャルアクションを駆使してミスターXを追い詰める! ↓上の部分でみればこれは飛行機の移動として使用できます。下はスペシャルアクションです。

↓下の部分で見ればこれはスペシャルアクション「足取り調査」ですね。これは強力です!

↓「足取り調査」を実行されると、ミスターXの過去の居場所が明らかにされます!
前のスコットランドヤードでは、特定ターンで姿を現していたのです。大きな違いですね。前述のように、逃亡側は目的地(エリア)まで逃げ切れば勝利となります。
そのエリアにある複数の都市のどこかに向かっているのですが、追跡側もどこに追っ手を
集中させるのか結構最後まで悩みます!これが楽しい♪

ミスターXを捕まえられるか、ミスターXが逃げ切るか、いずれにしてもゲームが終わったら
必ず逃亡ルートのチェックをし、間違いが無いか確認をします。

これで問題がなければ勝利サイドが確定するわけです。このへんはスコットランドヤードも同じ。
元ゲームのスコットランドヤードファンなら、ぜひ一度遊んでみてはいかがでしょうか。
楽しいゲームでした。(頭は相変わらず疲れますけど。。。)