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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。
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コンテナ 【ボードゲーム】

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 コンテナ   ★★★★★ ゲーム紹介 2011年2月15日

 製・運・商の全場面でプレイヤー同士を絡ませる傑作経済ゲーム

contaner_101204_01.jpg

<基本情報>
【 タイトル 】  コンテナ(原題:Contaner)
【  作 者   】  フランツ=ベンノ・デロンシュ
【プレイ人数】  3~5人
【プレイ時間】  90~120分
【受賞歴など】 特になし
【入手・プレイ状況】 ゲーム会でプレイ
【個人評価(5人プレイ)】 ★★★★★
生産(製造)、運搬(流通)、商売(競売等)のあらゆる場面でプレイヤー同士を絡ませる
作りになっているため非常に遊び応えがあり、アナログゲームの醍醐味を肌で感じられる
とても面白いゲームでした。
一部色の判別をしにくい部分はあるものの、コンポーネントも素晴らしくゲームの雰囲気を
盛り上げるのにピッタリだと思います。

基本のルールはそれほど難しくないのですが、勝敗ラインの見極めや競りの価格など
何度か遊んだほうが掴みやすい要素も多く、初心者の方には難しいゲームに感じます。
ある程度時間もかかるゲームですし、慣れが必要という点など中級者以上の方向けだと
思いますが、何度でもこの楽しさに触れたくなる傑作ゲームだと思いました。


【ゲーム内容】

商品であるコンテナを生産し、流通させることによりお金を儲けるゲームです。
各プレイヤーは少々のお金と、自分のボード、コンテナ船を1つずつ持ちます。
さらに、自分が獲得したコンテナの価値を決めるカードを秘密裏に1枚持ちます。
(これはゲーム終了時に自分が持っているコンテナによる得点計算に使用します)

そしてテーブル中央にはコンテナが最後に行き着く「島」ボードが置かれます。
コンテナはここへ運ばれてきたら競売にかかります。競り落とされたコンテナは
島ボード上の競り落としたプレイヤーのエリアに置くことになるわけです。

準備ができたらゲームが始まります。

プレイヤーは自分の手番で複数あるアクションの中から選んで2回分のアクションを
実行することができます。選択できるアクションはコンテナを生産したり、コンテナを
買ったり、コンテナを船で運んだりといろいろあります。

ゲーム全般の大まかな流れとしては、まず誰かが商品であるコンテナを生産します。
生産したコンテナはコンテナごとに値付けされ、生産した人の個人用ボード上の
生産品置き場に置かれます。

contaner_101204_02.jpg


次に誰かがこのコンテナを購入し、購入した人のボード上、港の倉庫に置かれます。
そしてこの倉庫に置かれたコンテナを誰かが購入してコンテナ船で運び出し、中央の
島に持って行かれたら競売にかかります。

競売は同時入札によって行われます。
競売で落札されたコンテナは、島ボード上(落札者の場所)に置かれ、ゲーム終了後の
得点計算時にチェックされることになります。

contaner_101204_05.jpg


上記で書いたように、自分のボード上に置かれているコンテナは、自分の手で
次のステップに持っていくことはできません。必ず「他のプレイヤー」によってのみ
流通されていくことになります。

つまり、生産されたコンテナが最終的なゴールである島に行き着くまでの間には
複数のプレイヤーの手を経なければならない、ということであり、プレイヤー同士の
濃密な絡みが楽しめるわけです。

以下、少し整理した図にしています。それほど見易くはないですが(笑)

container_image_01.jpg

上記の例でいうと、黒矢印は可能なコンテナの経路、赤矢印は不可能な経路になります。
例えば、黄色プレイヤーが作ったピンクの商品を、黄色プレイヤーが自力で次のステップ
である港の倉庫に置くことはできませんが、青プレイヤーが購入することで青プレイヤー
のボードの港の倉庫へ置くことは出来るわけです。
コンテナ船への搭載も同じような感じで、黄色プレイヤーは自分の船により自分のボードの
上にあるコンテナを運び出すことはできませんが、他のプレイヤーにである緑プレイヤーは
黄色プレイヤーのボード上にあるコンテナを運び出せるということになります。


競売にかかって落札された(売れた)コンテナの出品者は、落札者からその代金を受け取る
のはもちろん、さらにその額と同じだけのお金を銀行(ストック)から受け取れます。
政府からの援助金みたいな感じでしょうか。
これは、そのゲーム中に流通するお金を増やす重要なファクターとなっており、その場での
出品者が潤うのはもちろんのこと、その後のゲームでは他のプレイヤーの利益にもなります。
(流通するお金が増える→入札価格が高騰する→結果高く売れる→さらに流通するお金が増える)

インフレ・スパイラルとでも言うんでしょうかね(笑)
後半の落札額は結構バブリーな金額になることも多く、まさしく経済なのでしょう。
しかも、ある程度各プレイヤーにコンテナがいきわたると、それ以上増やしたくない
という状況も起き、入札額が極端に下がることもあります。(バブル崩壊!?)
とにかくうまく経済の流れが表現されているんですよね。

コンテナを買えば買うほどよさそうなのに何故最終局面で売れない場合があるかというと
最初に配られるゲーム終了時のコンテナ価値を決める秘匿カードの存在があります。

5色あるコンテナの価値が書かれているのですが、これは各プレイヤー違います。
つまり集めないといけない(集めたほうがいい)コンテナが人それぞれ違うということ。
しかも、ゲーム終了時に最も多く持っている色のコンテナは破棄(得点計算に入れない)
されてしまうのです。したがって、5色あるコンテナのうち、最も価値の高いコンテナは
自分の所持数としては2番目以下にしておき、出来るだけ価値の低いコンテナを最大所持数に
しておけばゲーム終了時の得点計算で有利になるのです。

ですので、なんでもかんでも落札すればいいのではなく、1個単位の微妙な調整が必要となり
最後の方では「誰もが買いたい!」ではなくなってしまい=価格が落ち着くのです。

他にもいろいろと面白い要素はあるのですが、これ以上書くと文字ばかりになってしまい
読みづらくなってしまうと思いますのでここまでですが、本当は面白さをもっと書きたい!

いつか所有することができれば写真入で解説させていただきます。


ゲーム終了のタイミングはコンテナ2色がストックから無くなったとき。
落札して島に置かれたコンテナの得点化など、すべてを終えて最もお金(得点)を持っている
プレイヤーが勝者となります。

なお、僕が遊ばせてもらったのはコンテナ数を少し減らしたショートゲームでしたが
それだと60~90分ぐらいのゲームとしてとても緊張感をもって遊べました。
好みによるのでしょうが、ぼくはこのショートゲームの方が好きそうです。


※一度遊んだ記憶で書いていますので、何か間違いなどあればご指摘お願いします。
 

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