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浅く潜れ! -ボードゲーム&趣味のブログ-

ドイツボードゲームや小説、映画など趣味のこと書いてます。その他日記代わりなど。
月別アーカイブ  [ 2010年11月 ] 

デッキ構築型ゲームについて

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 ※デッキ構築型ゲームをまだ遊ばれたことがない方向けの基礎の基礎ですので、経験者の方には
  特に目新しい情報はありませんのでご了承くださいませ^^



デッキ構築型ゲームの基礎の基礎ということで・・・

2009年にドイツゲーム大賞、ドイツゲーム賞1位、アラカルトカードゲーム賞1位と
初の3冠達成ゲーム「ドミニオン」で話題になったデッキ構築型ゲームというものがあります。

そもそもデッキ(デックという場合もあります)とは、対戦型カードゲームなどでみられる
自分の山札となるカードの束のことです。
対戦型カードゲームの場合は、ゲームを始める前に自分専用のデッキ(山札)を準備し
そこからカードを引いて手札にしたりするわけです。

で、このドミニオンなどでいうデッキ構築型ゲームというのは、ゲームを進めていく中で
最初はショボかった自分の山札を充実させていくゲームのことをいいます。
つまり「デッキの構築」自体がゲームプレイの中に入ったゲームということです。

そしてこのデッキ構築型ゲームのデッキ構築手順というのが、僕の場合は説明書を見ただけでは
非常に分かりにくかったのです。幸いドミニオンの初プレイでメンバーの方が詳細な説明を
遊びながらしてくださったので助かりましたが、文章だけでは非常に分かりにくい。
そこで、今回はデッキ構築型ゲームのデッキ構築の基本的な流れを、写真で説明しようと思います。

なお、デッキ構築型ゲームにはいろいろ種類がありますが、現時点で僕が遊んだことがあるのは

ドミニオンサンダーストーンの2種類です。

今回の説明では、サンダーストーンを使用して進めていきます。


さて、まずデッキ構築型ゲームで気をつけてほしいというか、自分が理解に時間がかかったのが
「捨て札」と「廃棄」の違いです。ここをしっかり理解しないとややこしく感じちゃいます。

一般的なカードゲーム等では「捨て札」という言葉が良く使われ、使用済みのカードや
ゲームから取り除かれたカードのことを指していると思います。
ところが、デッキ構築型ゲームの場合は「捨て札」とは、単に使用済みカードという意味が強く
「廃棄」というのが取り除かれたカード、ということになります。

【デッキ構築型ゲームでの用語の注意点】
「捨て札」・・・使用済みのカード等で、ゲームからは取り除かれていません
「廃棄」・・・・ゲームから取り除かれており、特例が無い限り戻ってきません。

まずこれを押さえておけば、すごく分かりやすくなると思います。
(後ほど詳しく説明します)


ではいよいよ本題です。デッキ構築型ゲームでは、ゲーム進行中に自分がしたい戦術で
どのようなデッキを構築していくかが変わりますが、そこまでいくと攻略法になりますので
今回はそういう複雑なのはしません。
ということで、単純に「カードの購入に使うお金を増やす」という過程をピックアップして
こんな感じで流れていくんだなと、大雑把に理解してもらえればと思います。

さてさて、ではまず今回使用するゲーム、サンダーストーンの概要から。。。

サンダーストーンは、ファンタジーRPG的なゲームです。英雄、武器、魔法、アイテムなど
いかにもRPGに出てきそうなカードを使用して、ダンジョンに巣食うモンスターを倒す。
そういう分かりやすいゲームです(笑)

で、それらは全てカードになっていますので、英雄を強くするのも、武器を買うのも、
レベルアップするのも、倒すモンスターも、とにかく全てがカードというわけです。

これぐらいを基礎知識としてもってもらえば十分かなと。

では、具体的なデッキ構築型ゲームのデッキ構築手順をご説明します。


サンダーストーンの場合、最初の自分のデッキとしてカード12枚を持ちます。
これは全員共通の内容ですので最初の時点では全く同じデッキということです。
(つまりデッキ構築とはいえ、初期デッキは持っているということです)

テーブルの中央付近に全プレイヤーが購入できるカードを置きます。
サンダーストーンではここが「村」ということになっており、村で買い物をするイメージ。
うちでは場にある札ということで単純に場札とか呼ぶこともあります。

自分の目の前には自分のデッキ(山札)や手札、捨て札置き場。
共通の場札付近には廃棄カード置き場を設けます。
捨て札置き場も廃棄カード置き場も、まだ捨てたり廃棄されていない場合は何も無い状態で
単純に後から置き場にできる程度のスペースを空けておけば十分でしょう。

なお、通常のサンダーストーンのゲームでは、モンスターのダンジョンがあったりと
その他のカードも置いていますが、今回は説明用なので場札も少ししか使っていません。

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デッキ構築型ゲームのおおまかなカード配置関係図。ドミニオンも似たようなものです。

なお、上の図では2人プレイとして向かい合わせに座ったと想定していますが、場所は
別にこだわりません。4人なら中央を囲むように4方向に座るでしょうし、お好きにです。
また、うちでは最初に遊んだときからデッキが自分の左側、捨て札が右側となっていますが
やりやすい方でよいのではないかと思います。


ゲームの大きな流れとしては、自分の手番→次のプレイヤーの手番→その次・・・
というように一般的なゲームと同じで順番に手番を行っていきます。
今回はデッキ構築の手順に特化していますので、自分の手番だけをピックアップしています。

まず大体のデッキ構築ゲームはスタート時に自分のデッキ(山札)からカードを引き
それを手札として使用します。サンダーストーンの場合は6枚引き、手札とします。
(スタート時以外(つまりゲームの流れの中)では手札の補充は手番の一番最後に行います)

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自分の手番ではまず手札の内容を確認しましょう。
今回はとにかく「使用できるお金を増やす」ことを目標にしていますので場札の購入で
使用できる金貨を増やすことのみを考えてプレイしてみます。

サンダーストーンや他のデッキ構築型ゲームでは、使用できるお金は手札内の分だけです。
デッキ(山札)の中にいくらお金があっても、今現在手札にあるものしか使えません。

で、手札を確認。
サンダーストーンではお金はカードに描かれている金貨の数値=金貨値で表示されています。
この現時点での手札の場合は0が2枚、1が1枚、2が2枚=5となります。
つまりお金が5あるということです。

場札のコストは0~10以上までといろいろなものがあります。
役に立つカードや強力なカードほど高いカードになります。
例えばコスト10のカードなんかは、この最初の手札では当然買えないわけです。

なお、初期デッキの金貨値は最大のものでも2です。しかも2のカードは4枚しかありません。
つまり初期デッキで10の金貨を手にしようとすると2、2、2、2、1、1という
全て金貨値のあるカードですので、かなりの運が必要です。

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何かコスト5で買えるカードはないかなぁと物色したところ、「ごちそう」というカードなら
ちょうど5で買えるじゃないかと発見。しかもこれは金貨値が3もあるのでよさそうです。
これを購入することにしました。

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買ったカードはどうなるか。ここがデッキ構築型ゲームのポイントになります。
この買ったカードは、今まさに使っている手札には加えられません。すぐに捨て札となります。
ここで間違えてはいけないのが、最初に説明した「捨て札」と「廃棄」の違いなわけです。

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基本的に1つの手番で購入できるカードは1枚ですので、もうカードは買えません。
その使用後のカードも全て捨て札置き場に置きます。
このときに残っている金貨値も繰り越すことはできません。
例えば、先ほどの例の場合、金貨値5あったにも関わらずコスト4のカードを購入したとして
その差額1のカードは残しておけるのかというと残せず捨て札置き場に行くということです。
つまり、次の手番までに丸々手札が入れ替わるわけです。

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今のターンで購入をしたカード、今のターンで手札だったカード、全てを捨て札にしたら
最後に次のターンで使用する手札を自分のデッキから6枚引きます。
これで自分のターンは一旦終了しました。

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次の自分のターンでも、先ほどの例と同じように金貨値を使ってカードの購入が出来ます。
購入して手に入れたカードと、手札全てを捨て札置き場に置く流れも同じです。

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そして、ここがまたポイントです。
初期手札が12枚、最初のターンで手札が6枚。1枚購入して全て捨て札に。
この時点でデッキ(山札)カードは6枚です。
そして1ターン目の最後にデッキから手札に6枚補充したということはデッキは0枚です。

このように、デッキがなくなり、手札として補充する際にカードが足らなくなったら
捨て札全てをシャッフルして、それをデッキ(山札)として使用することになします。

当然、この新たなデッキには、1ターン目や2ターン目に購入したカードが加わっています。
つまり、ターンを重ねてカードを購入すればするほど、デッキ(山札)は分厚くなるわけです。

なお、捨て札シャッフルのタイミングは注意が必要で、ドミニオンもサンダーストーンも
シャッフルしていいのは「引くべきカードが山札になく不足となったとき」となります。
手札6枚補充したときにデッキが0枚でも、ここではシャッフルしません。
次に補充するときに引くカードが無い(足らない)ので、このタイミングでシャッフルです。

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さて、今回の例で言うと、最初のターンで金貨値3の「ごちそう」カードを購入しました。
つまり先ほどまでは初期デッキの中で最大の金貨値を持っているカードは2だったのですが
3というカードが加わったため、より高額なカードを購入できるチャンスが生まれるわけです。

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次から引くカードには金貨3が含まれている可能性も。。。


このようにして獲得したカードでデッキを充実させていくと、だんだんデッキが分厚くなります。
最初は12枚だったデッキが下の写真のように倍以上の量になるわけですね。

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充実させたデッキではより金貨値の高いカードが手札に入る可能性が増えるわけです。
最初の頃には不可能だった高額な買い物もできるようになります。

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これがデッキ「構築」型ゲームの基本的なプレイということになります。

なお、今回はデッキ構築とはどういう流れかを説明するためにお金を増やすことに特化して
カードを購入した場合の説明としています。
プレイ戦術によっては、単にカードを増やすことが良いこととは限りません。

例えばデッキカードが増えて60枚になったとします。それがすべて金貨値1だった場合
いくらがんばっても毎ターン6のお金しか入らないことになります。

ところが、60枚のうち半分の30枚が金貨値1、半分の30枚が金貨値2だったとしたら
毎ターン6~12の間の金貨値が手札にある可能性が出てくるわけです。

さらに、このうち1の金貨値30枚のカードを全て廃棄してしまい、金貨値2が30枚なら
毎ターン12の金貨値が確約されるわけです。
(不要カードを廃棄して必要なカードでデッキの回転を良くする事を「デッキ圧縮」と言います)

まぁ上の例は極端な例かもしれませんが、単に増やせばなんでも良いわけではないということは
わかっていただけるのではないかなぁと思います。

以上、とりあえずデッキ構築型ゲームの基礎の基礎でした。
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