楚漢戦雀 ★★★☆☆ ゲーム紹介 2022年4月20日
シンプルなのに悩ましい、ミニマム麻雀ゲーム
<基本情報>
【 タイトル 】 楚漢戦雀(原題:楚漢戦雀)
【 作 者 】 樫尾忠英【プレイ人数】 2~4人【プレイ時間】 20~40分【 対象年齢 】 10歳以上【受賞歴など】 特になし【入手・プレイ状況】 ゲーム会でプレイ【個人評価(2人プレイ)】 ★★★☆☆
ガーデンゲームズさんのゲムマ2022春の新作を、ひとあし先に遊ばせて頂きました。
ルール自体はとてもシンプルなのですが、悩みどころがなかなかシブい作りになっており楽しく遊べました。
手番ではカードを獲得するか見送るか、獲得するならいくらまでお金を積むか、というとてもシンプルな判断を求められるのですが、麻雀に比べて(ポーカーに比べても)手札を構成する枚数が少ないため、カード1枚のウェイトが大きくなっており結構悩みます。特に「獲得するカードが全プレイヤーに公開されている」ため、次に集めたいカードをマークされやすくたまにブラフを交えながら駆け引きをすることも必要になりますね。ブラフにもお金を積まないといけないので悩ましいのですが笑。
個人的に面白いと思ったのは、各ラウンドで最初に得点チャンスがあるドラ表示の得点について。ドラに該当するカードを持っているだけで申告すると5点もらえるのですが、申告する=手持ちカードがバレるというリスクにもなっておりこれまた悩ましいです。
1手番で獲得できる上がり時の点数を考えると、ドラの5点は割と大きいのですが、手持ちカード秘匿のメリットと比べてとても悩ましい点数になっていて面白かったです(僕は基本的にドラ申告をしないプレイを選びました)。
また、一見すると明らかな強カードの「項羽」と「劉邦」なのですが、実はこれらの使いどころも悩ましくなかなかバランス調整を工夫されたのではないかと思います。特に項羽の点数は絶妙ですね笑。
うちはまだ2人プレイしか遊べていませんが、今度は3人以上でも遊んでみたいと思います。【ゲーム内容】↓遊び方の詳細はガーデンゲームズさんのHPに動画がUPされており、とても分かりやすいのでそちらをご覧ください。
ガーデンゲームズ ボードゲーム工房
http://gardengames.blog40.fc2.com/
楚漢戦雀は、項羽と劉邦の時代の戦いをテーマにしたミニマムな麻雀のようなゲームです。
手札3~4枚で上がることを目的にし、4ラウンドの合計点で勝者を決めます。
麻雀でわかりにくい方は、ポーカーをイメージしてもらっても大丈夫です。
要するに、カード3~4枚で役を作り、それに応じた点数を獲得する、といった感じです。
手札を構成するカードは、毎ラウンド公開されるカードに入札(ほしかったらお金を払う)ことで獲得していきます。
この写真の例だと、2のカードが欲しい人は入札を行ってカードを獲得するということになります。カードを獲得すると、手札に入れることができます。
その組み合わせ次第で「役」が成立し、得点になっていくわけです。
役はいわゆる「ストレート(2、3、4のような階段状)」や「スリーカード(2、2、2など)」というポーカー寄りのものから、「タンヤオ(1を含まない)」といったものまであります。また、麻雀のようにドラ(ボーナス点をもらえる)というものもあります。
この例だと2のスリーカード(楚漢戦雀だと「イーアンコ」と言います)になります。また、麻雀は上がった人(最初に役を完成させて宣言した人)のみが得点をもらえますが、楚漢戦雀では全員が役に応じた得点をもらえます。なお、役無し(いわゆるブタ)でも、数字に応じた得点をもらえます。
カードが3枚か4枚になり、もうこれで役を確定しても大丈夫!となったら上がり(離脱)を宣言してそのラウンドのゲームから抜けます。
全員が役確定になったらラウンドが終了。役に応じた得点をもらいます。
役の詳細については記載しませんが、それほど複雑ではなく上記のように分かりやすいものが多いです。
詳細はガーデンゲームズさんのHPで確認してみてくださいね。
また、このゲームでは「項羽」と「劉邦」のスペシャルカードも登場します。
これらは全く違う効果を持っており、項羽が純粋に7点獲得するカード、劉邦が自分だけカードを獲得できるチャンスカード、となっています。
これらの効果をうまく活用することで、カードの役作りに変化を持たせられます。

このように、各プレイヤーがカードを獲得して役を作り、得点し、4ラウンドの合計点で勝者が決まります。
シンプルルールで悩ましさとシブい駆け引きをお求めの方におすすめのゲームです。